即応機動連隊に優先的に配備
「自衛隊のまち」として知られる名寄には、日本最北の駐屯地として知られる陸上自衛隊名寄駐屯地がある。率いるは当欄おなじみの山﨑潤・1等陸佐。連隊長の統率方針は「敵殲滅 全員生還」である。
今回のトピックはなんといってもこちら。即応機動連隊に優先的に配備される16式機動戦闘車である。名寄駐屯地にも配備されたので、早速見学させていただいた。

装輪とはクローラーではなくタイヤ式という意味で、今まで陸自の装輪装甲車は全てコマツが造ってきた。この16式は“さまざまな理由”により三菱重工が指名された。

16式機動戦闘車は部隊内でMCV(Maneuver Combat Vehicleの頭文字)、あるいはキドセンと呼ばれている。無論“木戸銭”ではなく“機動戦闘車”の略である。
8輪のコンバットタイヤで車体を支えているので、クローラーよりも圧倒的に速度が速く、最高速度は実に100km/h。戦車はそのまま道路を走ったらクローラーとその重量により舗装をギタギタにしてしまうので、目的地までトレーラーで運搬しなければならないが、装輪装甲車はそのまま舗装路を走行できる。軽くて速いので機動性に優れている。空自のC-2に積み込んで空輸することもできる。C-2にも乗ってみたい。こんど空自に頼んでみよう。

イザというときを考えると防衛装備品は国産のほうがいい。とはいえ適合する製品が国産では存在しないケースも少なくない。16式は三菱重工製ではあるのだが、あくまでも同社はゼネコン的な役割で、何もかもが三菱製、日本製というわけではない。

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