即応機動連隊に優先的に配備

 「自衛隊のまち」として知られる名寄には、日本最北の駐屯地として知られる陸上自衛隊名寄駐屯地がある。率いるは当欄おなじみの山﨑潤・1等陸佐。連隊長の統率方針は「敵殲滅 全員生還」である。

 今回のトピックはなんといってもこちら。即応機動連隊に優先的に配備される16式機動戦闘車である。名寄駐屯地にも配備されたので、早速見学させていただいた。

三菱重工製の16式機動戦闘車。搭載機関は「直列4気筒4ストローク水冷ターボチャージド・ディーゼル」とだけ記されている。排気量非公開である。馬力も非公開だが570ps説が有力である。
三菱重工製の16式機動戦闘車。搭載機関は「直列4気筒4ストローク水冷ターボチャージド・ディーゼル」とだけ記されている。排気量非公開である。馬力も非公開だが570ps説が有力である。

 装輪とはクローラーではなくタイヤ式という意味で、今まで陸自の装輪装甲車は全てコマツが造ってきた。この16式は“さまざまな理由”により三菱重工が指名された。

21年10月製造のバリバリの新車である。
21年10月製造のバリバリの新車である。

 16式機動戦闘車は部隊内でMCV(Maneuver Combat Vehicleの頭文字)、あるいはキドセンと呼ばれている。無論“木戸銭”ではなく“機動戦闘車”の略である。

 8輪のコンバットタイヤで車体を支えているので、クローラーよりも圧倒的に速度が速く、最高速度は実に100km/h。戦車はそのまま道路を走ったらクローラーとその重量により舗装をギタギタにしてしまうので、目的地までトレーラーで運搬しなければならないが、装輪装甲車はそのまま舗装路を走行できる。軽くて速いので機動性に優れている。空自のC-2に積み込んで空輸することもできる。C-2にも乗ってみたい。こんど空自に頼んでみよう。

2016年に防衛省防衛装備庁陸上装備研究所で行われた除幕式ではミシュランのコンバットタイヤが装着されていたのだが、実際に配備された車両はブリヂストン製に替わっていた。
2016年に防衛省防衛装備庁陸上装備研究所で行われた除幕式ではミシュランのコンバットタイヤが装着されていたのだが、実際に配備された車両はブリヂストン製に替わっていた。

 イザというときを考えると防衛装備品は国産のほうがいい。とはいえ適合する製品が国産では存在しないケースも少なくない。16式は三菱重工製ではあるのだが、あくまでも同社はゼネコン的な役割で、何もかもが三菱製、日本製というわけではない。

足元をのぞき込むと、ショックアブソーバーはドイツのHORSTMANN製のものが装着されていた。カヤバやショーワではダメなのだろうか……。
足元をのぞき込むと、ショックアブソーバーはドイツのHORSTMANN製のものが装着されていた。カヤバやショーワではダメなのだろうか……。

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