F:なるほど。そこはゼニカネの問題ではなく、クルマに対する情熱の問題。情熱と言うと言い過ぎか。釣りとかカメラとかゴルフとか、他にも熱を傾ける方向はいろいろありますからね。

西:子育て、教育、住宅、などのライフイベントを経て、一度「利便」という側に、消費を理性的に振った後に、もう一回感覚的な消費に戻れるかというと、それはなかなか難しいというのはあると思うんですよね。今フェルさんが言ったようにクルマの他にも楽しみ方はたくさんありますので。例えば定年まで長い間頑張って支えてくれた奥さんに感謝しているから、だから自分が楽しむスポーツカーを買うのじゃなくて、2人で世界旅行にお金を使った方が楽しいんじゃないかとか。そんなふうな判断をされる方もたくさんいらっしゃるでしょう。

F:で、最後の出社日にたくさんの花束を抱えて帰宅して、奥さんに世界旅行の旅程表を見せたら、そこでバンと離婚届を叩きつけられるという。私の人生相談にそんな投稿がありました。

西:……それはちょっと分かりませんけれど……。

 この対談はリモートで行われている。
 ここで通信容量確保のため自らの顔画像を消していた高橋マンちゃんが怖い顔で突如登場した。

高橋マンちゃん:高橋です。横から失礼します。フェルさん。真面目にやってください。以上。

 こう言い残してまた画像が消えた。

西:真面目な話というとあれです。親の介護問題。子供が巣立つぐらいのタイミングで、今度はご両親の介護をどうするか、という話が出てきます。

F:これは冗談じゃなく非常に大きなテーマですよね。ちょっとした施設に入れたら、月に30万くらい普通に飛んでいく。そうなると趣味のクルマどころじゃない、となる。

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