F:先代は「ワゴン」とは呼ばずスポーツツアラー……でしたっけ? そう呼んでいた。どうしてワゴンと言わなかったのでしょう。SUV vs. ステーションワゴンという対立構造を避けたかったということですか?

:先代が出た2014年は、まだそこまでSUVがブームになってはいなかったと思います。それよりも、もうちょっとスポーツ寄りにイメージを持っていきたかったのだと思うんですよね。でも今は違います。時代は完全にSUVで、やっぱりSUVがたくさん出る。これだけの数のSUVが出てくると、ファッション性だけではなく、本当に日常での使い勝手が問われてくるわけです。すると荷物の積載性も重要になってきますよね。

F:荷室が低い位置にあるし、奥行きもある、積載性という意味では、圧倒的にワゴンに分がありますよね。SUVは高い位置に荷物を載せなくちゃいけないから、大きいモノや重いモノの積み降ろしは大変です。私はワゴンとSUVの両方に乗ってきましたからよく分かります。

:そうなんです。だからレヴォーグがこれだけ良くなれば、ワゴンとして、SUVとガチで比較されても十分に選択肢になり得るのではないかと考えたのです。先代のレヴォーグは「革新スポーツツアラー」といって、実はワゴン色をちょっと薄めたんです。逆にそれがクルマとしての立ち位置を分かりにくくしてしまったのかな……という思いもありまして。

 五島さんの言う「ワゴン価値」とは、ワゴンの復権を意味していたのだ。
 不肖フェルも過去にワゴン車をメルセデスのE、同じくE、アウディ・オールロード・クワトロ、と3台連続で乗り継いできたのだが、やっぱり便利でよかったです。

 さて、新しいレヴォーグはクルマそのものの出来も素晴らしいが、最新のADAS(Advanced Driver Assistance System:先進運転支援システム)であるアイサイトXの出来もまた素晴らしい。

 高速道路においては、「ほぼ自動運転」と言って差し支えないほどの完成度だ。
 SUBARUがレガシィ ランカスターにADA(Active Driving Assist)なる先祖を搭載して、早20年余。ステレオカメラを用いたSUBARU独自のシステムはここまで進化した。
 後半はアイサイトXについてお話を伺おう。

(画像:SUBARU)
(画像:SUBARU)
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F:レヴォーグから搭載が始まった新しい「アイサイトX」。あれはずいぶん進化しましたね。

:ありがとうございます。長距離の移動でアイサイトXのクルマに乗っていると、「俺はほとんど運転していないんだよ」とおっしゃる方もいるくらいです(笑)。

F:完全に手放しで運転できるのに、手を離してしばらくするとピーピーと警告音が鳴るんですよね。定期的にハンドルを触ってあげないといけない。あれは鬱陶しい。(編集部注:アイサイトXのハンズオフアシストが機能するのは0~約50km/h、つまり“渋滞時”になります)

テストコースに愛犬、愛猫が持ち込まれた(らしい)

:あくまでも運転支援ですからね。自動運転ではないので、やはり手を添えておく必要があるんです。我々は「補舵」と言っています。ステアリングを持っているか持っていないかの判定に、今まではステアリングが揺れているかどうかを「トルク入力」で見ていたのですが、新しいアイサイトXは静電容量式センサーで見ています。

F:ステアリングに軽く触れていればいい。力をかける必要はないということですね。

:そうです。触っていればいい。私はコンソールのリッドにひじを置いて、ずっとこう指を3、4本かける感じでステアリングを持っています。

F:例えばステアリングの左右に濡れ雑巾を掛けておけば手放し運転はできるのですか?

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