:その通りです。端的に言えば、テンポラリーはあまり投資をしないで対応するということです。シフトを増やすにしても、社員として雇用するのか、パートタイムなのかで大きく変わってきます。

 我々は「ツール」と呼んでいますけれども、加工のための工具だとか、プレスのマシンだとか、そういった装置を、例えば「20万台プラスで増産しましょう」という判断が下されたら、速やかに設置しなければいけなくなるわけです。そしてそこには、大きな投資が伴う。

F:なるほど。しかし投資を恐れていたのでは、顧客の強いディマンドに対応できなくなってしまう。機会損失が発生し、他社のクルマに顧客が流れてしまうかもしれません。

:その通りです。あまりにもディマンドが大きいようであれば、7~8年のライフサイクルの途中であっても設備投資したり、いろいろな業種の人を雇用したりする必要が出てきます。長期的な政策を打たなければいけなくなります。いずれにしても、我々は期待以上にディフェンダーが売れているという事実に直面しています。だから設備投資を含めた大きな経営判断をする時期に来ているのだと考えています。

「12年間サーブにいました」

F:マグナスさんはインポーターの社長だけれども、生産計画や設備投資に関するお話を詳しく、しかも分かりやすく話してくださいます。とても興味深いです。インポーターのインタビューは、「ブランドガー」とか「マーケティングガー」とか、表面だけのけったくそ悪い話をされることが多いんです。マジ白けます。もう5分で帰りたくなる。あなたはクルマじゃなくて化(ピー!)でも売っていれば? という気持ちになってしまいます。

マイトのY:無関係な業界の方が怒るようなことを言わないでください! しかし、ほんと話の途中でもロコツに態度に出ますからね、この人は……。

高橋マンちゃん:本当に5分くらいで「私が聞きたいことは大体伺いました。あとは高橋さん、何かありますか?」とかムチャ振りするんですよ。アポを取った僕の身にもなってくださいよホント……。

F:その点マグナスさんのお話は最高に面白い。どのようなキャリアでここにいらっしゃるのですか?

:私は12年間サーブにいたんです。本社の勤務もありますし、地域オフィスの勤務もありました。販売の現場にいたこともある。非常にラッキーなことに、たくさんの部署で経験を積ませてもらいました。

F:サーブは戦闘機を造っていますよね。飛行機部門の経験はありますか?

:サーブは1989年に飛行機部門と自動車部門が分離したんです。そしてその後サーブの自動車部門は100%GMにテイクオーバーされました。僕がサーブに入ったのは99年なので、残念ながら飛行機に関わる仕事は一切していません。スウェーデンの空を飛んでいるのを見ただけね(笑)。それではクルマを見ましょうか。肝心のクルマを見ながらお話ししましょう。

 ここで会議室を出て、ショールームのクルマを見ながらインタビューが続く。