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 それにしてもコーナーでよく踏ん張るクルマだ。トレッドの拡大がこれほど効果的とは驚いた。トレッドを広げれば、それだけロアアームを長くできる。するとコーナリング時のタイヤ接地角度の変化を抑えることができる。コーナリング性能を上げるために、もっとも手っ取り早い手段が、この「トレッド幅の拡大」なのである。フェラーリやポルシェが、こぞって横幅を広くした理由もここにある。そしてスズキが17年の禁を破り、日本向けのSWIFTを3ナンバーの世界に引きずりこんだのも同断だ。

 首都高の同じコーナーを同じ速度で突っ込むと、先代では明らかにタイヤが悲鳴を上げた場所でも、何事もなく抜けることができる。「国内で3ナンバーのSWIFT」。この決断には相当の勇気が必要だったのだろうが、その効果はてきめんである。

 総括すると、安くて速い超お買い得なクルマ、ということになろうか。
 それでは最後にこのクルマの○と×を

SWIFT Sportのここが( ・∀・)イイ!!

1:安い!:ジムニーでも思ったのだが、こんなに素敵なクルマを、こんなに安く売っていいのだろうか。あと10万円値上げしても販売には1ミリも影響が出ないと思う。

2:速い!:この加速、このコーナリングスピード、そしてこの安定性。もうケチのつけようもござんせん。

3:安心:HEARTECTは本当に素晴らしくて、軽いにもかかわらず、実にガチッとした剛性を維持している。スズキって本当にいいクルマを造るよなぁ。

4:クイックなステアリング:俊敏。こぶし一つでスッとレーンチェンジできる。電動パワステの重さもちょうどいい。

SWIFT Sportのここはちょっとどうもなぁ…(´・ω・`)

1:入りにくい3速:1、2速とコクコク気持ちよく決めてきて、3速でガリッと入りにくくなることが何度かあった。試乗車だけの癖なのだろうか。ちょっと気になった。

2:やはり聞こえる後輪からの叫び:1人乗りで積載が軽いと、どうしても突き上げ音が気になるんですよ。

3:ちょっと不安な高速時の直進安定性:思い切り飛ばすと直線で少しフラフラします。
 クイックステアリングとのトレードオフということなのでしょうか……。

 ま、ネガティブ3要素は、目を三角にしてトバしているときの感想で、ほとんどイチャモンみたいなものです。普通に流している分にはまったく気になりません。あ、でもこのクルマを買う人は、みんなトバしますものね。

 ということで、次号は開発者インタビューです。
 面白いんですよこれが。お楽しみに!