:ホンダとしてのオフィシャルの数字は、10%から15%くらいになるということですね。ところでフェルさん、地球温暖化の1.5℃シナリオってご存じですか?

F:1.5℃シナリオですか? いえ。知りません。

:1.5℃シナリオは、IPCC(Intergovernmental Panel on Climate Change:気候変動に関する政府間パネル)が発表した、2100年までの地球の平均気温の上昇を、産業革命の前と比べて1.5℃未満に抑えましょう、という指針です。これに合わせようとすると、自動車としては燃料電池か電気自動車の2つしか現段階では手段がないんです。

 あとは燃料を何とかするか。イーフューエル(e-fuel)なんてのも最近はありますが。

F:e-fuel、ですか? 勉強不足でスミマセン。それも初めて聞きました。

マイトのY:恥ずかしいなぁもう。新聞くらい読んでくださいよ。二酸化炭素と水素の合成液体燃料です。具体的には水を電気分解して作ったH2と、CO2を触媒反応で合成するんです。液体の炭化水素鎖です。

F:はー。

:バイオ燃料でもいいんだけれど、そういうところでカーボンオフセットをして、カーボンニュートラルに持っていかなければならないんです。でも燃料は今そんなに大量に作れるものじゃないし、地域性もありますからね。

F:そもそもEVがたくさん造られるようになっても、それでEVが売れるのかというと話はまた別ですからね。

:そう。いま普通のガソリン車に乗っているお客様が、新しいEVが出たからといって、すぐさま乗り換えるのかと。

F:私は最後の最後までガソリンで粘りますよ(笑)。

高橋マンちゃん:そうかなぁ。フェルさんはやりものに弱いから、意外とコロッとEV派になっちゃう気がするな(笑)。

F:ならないよ、俺は!

EVはタイムリーに出していく

:フェルさんは分かりませんが(笑)、実際はそう簡単には乗り換えないよね、と。

 別にEVを否定しているわけではないのだけれど、今の段階ではガソリン車と同じ使い勝手を提供するのはなかなか難しい。

F:充電に時間がかかるし、走行距離も短いし、まだまだ不便です。

:その不便な部分をお客様に強いるというのも難しい。新しもの好きの方とかエコロジー意識の高い方には買っていただけますが、一般の人たちがすぐ買うかというと。

F:なかなか踏み切れないですよね。今の段階でEVに手を出すのはちょっと度胸がいる。先週末、東名の海老名SAに寄ったのですが、EVが充電待ちしているんですよ。前に1台いたら、最悪1時間待つわけで。

:EVの普及が進んでいるシリコンバレーでもそうですよ。テスラの充電スタンドにクルマが並んでいますから。と、悪い話ばかりが出ましたが、EVの時代は必ず来ると思っています。思っていますけれどもタイミングがある。いろいろな条件を注視しつつ、EVはタイムリーに出していこうと思っています。ホンダがEVで出遅れているとか、そんなことは絶対にないし。出しゃいいってもんじゃないでしょう、と。

アントニオ梅田:ダァァァァァァァッ!!

F:あはははは。三部さんサイコー!

 三部さんマジ最高です。偉くなってもこのまま変わらないでいてもらいたいです。
 しかしアントニオ梅田選手も大変だなぁ。でもゴメンね。僕はそのまま書いちゃうので。
 この記事が終わるまでの辛抱です。人間辛抱だ。

 このお話は次号に続きます。