みなさまごきげんよう。
フェルディナント・ヤマグチでございます。
「ベランディング」という言葉をご存じでしょうか。
自宅のベランダやテラスをお洒落にデザインして、リビングの延長のように活用することを言うのですが、コロナの影響でウチメシが主流となり、家のダイニングでは物足りない、そうだ、ベランダでメシも食っちまおう、酒も飲んじまおうという人が増えているのだそうです。何も洗濯物を干すだけがベランダの役目ではないのです。
ここに豊潤な市場を見いだしたのが、トライアスロンおよびスキー仲間である渡邉仁くん。
彼はペアリング高級焼き鳥の走りである「鳥幸」をはじめ、たくさん飲食店を経営する目ざといビジネスマンです。鳥幸の極上焼き鳥を自宅のベランダで楽しんでいただきましょう、と試行錯誤を重ねた末に生み出したのが、オリジナルの電熱焼き台と焼き鳥ミールキットをセットにした「べランディング鳥幸」です。ただの冷凍焼き鳥セットとはわけが違う。焼きダレやそれを塗る刷毛、トリュフ塩などのさまざまなスパイスまでパッケージになっている。
これがオリジナル焼き台。下に水を敷く台があり、発煙を抑える仕組みになっています。
早速焼いていただこうと思った矢先に痛風が発症してしまいました。医者から飲酒を厳しく禁じられています。クソー! まさか極上焼き鳥で麦茶というわけにもいきますまい。ベランディングはしばらくおあずけです。
今回は特に酷い。マジで痛いです。ベランディングどころじゃありませんわ。
数量限定だそうです。私も注文してから10日間も待たされました。今頼めば、ちょうど梅雨明けごろに届くと思います。
梅雨時になると気になるのがクルマのニオイ。外装は先般ご紹介したPPFでキレイに仕上がりましたが、内装は手付かずの状態です。掃除機をかけ、カーペットの部分を洗剤でゴシゴシやってもニオイは取りきれない。ここで助けになるのが消臭剤です。しかしこれがまた玉石混淆でどれを選んでいいのか分からない。ここ10年、私が使い続けているのがこちら、Dr.DEO(ドクターデオ)です。HPを見ると、「おかげさまで10周年を迎えました」なんて書いてある。つまり私は発売直後からこの製品を使い続けていることになる。これは効きます。他のどの製品よりも効く。交換期間が短いのが玉に瑕ですが、それだけ身を削ってニオイを消しているということなのでしょう。
昔は武骨なボール箱に入った製品しかなかったのですが、最近はこんなデザインされたパッケージになっていたんですな。どうせシートの下に置くので、どんな格好でもいいのですが(笑)。ボトルの方は消臭スプレー。ためしに一緒に買ってみました。まだ使っていないので、効果の程は不明です。
ということで本編へとまいりましょう。
記念すべきフェルの二輪デビューリポートです。
念願の二輪デビューを果たしてまいりました。
「バイクの免許を取ろうか……」とみなさまの前でつぶやいてから何年が経過したのでしょう。
いい年をしてバイクを始めることになりました。ヤマハから産地直送で拙宅にお届けいただいたのは、名車の誉れも高いSEROWであります。
周囲にライダーは多く、その楽しさについても事あるごとに聞かされてきました。
また自分自身、ライディングに対する憧れや、「バイク」というメカニズムに対する強い興味もあったのですが、それでもウジウジと躊躇していたのには、やはり高校時代に同じ部の先輩がバイクの事故で亡くなっていることに理由がありました。
身近な人の死は本当に堪えます。数日前まで何事もなく、普通にヤキを入れてくださっていた方が突然目の前から消えてしまう。焼かれて骨になり墓石の下に入ってしまう。その衝撃や悲しみは何十年経っても消えることがありません。ましてや自転車に乗っていてもコケて骨折してしまうマヌケな自分のこと。速度が出るバイクでコケたら本当に命がない。
「バイクはどうなりましたか?」。読者の方からコメントをいただくたびにグラグラと心が揺れ動いていたのは確かなのですが、それでもやはり踏み込むことができなかった。
免許を取って初のバイク外出が、高速と林道……
転機になったのは昨年末の年越し会です。
バイク乗りとして有名な俳優の大鶴義丹氏とその仲間に囲まれて、延々と説得された。
義丹氏からは何年にもわたりバイクを勧められていたのですが、この日は様子が違いました。
何というか、「必ず今夜中に落としてやる」、という強い意志が感じられたのです。
曰く、正しい技術と正しい知識を身につければバイクは決して危なくない。
曰く、バイクの事故の多くは過信による飛ばし過ぎ。自制心があれば大丈夫。
曰く、何が起きるか分からない一般道が一番危ない。オフロードなら大丈夫。
曰く、何をやっても死ぬ人は死ぬ。死なない人は死なない。等々。
転機となったのは昨年末の忘年会。私の左にいるのがノマド生活を実践する神出鬼没の漂流者、新田和典氏。
そしてその場でノマド実践者の新田和典氏がヤマハのどなたかに電話を入れて、SEROWの長期貸与の話を付けてくれた。隣の席に座っていたら、「フェルディナント・ヤマグチさん、ですか? うーん、聞いたことないなぁ……。ま、新田さんが言うならいいですよ。出しましょう」なんて声が聞こえてくる。それにしても12月31日の午後10時半です。新田さんはいったい誰に電話をしていたのでしょう。この決裁権はただ事じゃありません。
こうなるともう逃げられない。スキーシーズンが終わったところで、教習所通いを始めることにしました。せっかく習うなら評判のいいスクールへ通いたい。家からは少し距離がありましたが、日本一と称賛されるレインボーモータースクールを選びました。コロナ禍のおかげで少し間が空いてしまいましたが、教授陣の熱心なご指導の甲斐もあり、何とか最短時間で大型免許を取得した。免許取得を新田氏に報告すると、翌週にはヤマハからピカピカのSEROWが送られてきた。
かくして週末の公道、高速、林道のトリプルデビューと相成ったわけです。
バイクを届けてくださった方は非常に鷹揚で、「タイヤとカウル類は新品に交換してあります。こういうバイクですから、どうしても試乗車は傷付いちゃうんですよね。ま、動かなくなるくらい壊れちゃったら連絡してください。別のを持ってきますから」と。
梅雨晴れとなった土曜日の朝7時。中央自動車道調布インター手前のファミリーマートに集合した。思えば免許を取ってからバイクにまたがるのはこの日が初めてである。つまりバイクで公道を走るのはこの日が初めてである。
自宅からファミマまで約7キロ。やはり教習所とは様子が違う。クルマの間を縫うようにしてすり抜けていくバイクも数多く見られたが(特にビッグスクーター系の方)、レインボーですり抜けの危険性を散々言われていたので、ここはグッと我慢。無事にファミマに到着した。義丹氏は既に到着していて、少し後から宮城光氏と上山力氏もやってきた。どうもどうもと簡単な挨拶を済ませ、義丹氏からインカムを拝借し、ヘルメットに装着してもらう。このインカムは非常に有用で、走行中は大いに役立つこととなった。これは早急に入手せねばなるまい。
記念すべきデビュー戦にお付き合いいただくのは、義丹氏のバイク仲間で元ホンダのワークスレーサーである
宮城光氏と、オリジナルシートとFRP製品で有名な
K&Hの上山力社長。どなたも超が付くエキスパート。なんとも贅沢なデビューである。
すり抜け、ダメ、ゼッタイ
コンビニを出て、中央入り口を左折。ETCが付いているので、ゲートは止まらずに通過できる。本線に合流し、4台連なって走行車線を走る。晴れの土曜日。交通量は多い。渋滞とまではいかないが、40キロ程度の低速走行が続く。何台ものバイクが車線の中央を走り我々を追い越していく。
「あれ絶対にダメね。慣れてきても絶対に真似しちゃダメ」
インカムから義丹氏の声が聞こえてくる。「違反かどうかは微妙なところなんだけど、あれで事故る人は本当に多い。そもそも着く時間なんて大して変わらないから」と宮城氏。実に意外なことだが、ダートやサーキットで鬼のように速い人は、公道で決して飛ばさない。
渋滞を抜け、80キロ程度で流れに乗って走行する。これくらいの速度なら、恐怖感もストレスもなく快適に走ることができる。実に気持ちがいい。
SEROWの排気量は249cm3。最高出力は7500回転時で20馬力。決して高出力のバイクではない。忘年会で「ともかく最初はコレ」と強く推奨してくれた新田氏にその理由を尋ねると、「低回転から高回転まで、どこからでも湧き出るトルク。足付きがよく、取り回しのいいボディ。優れたバランス。最初にこのバイクで基本のキをキッチリ学んでください」と立て板に水で説明してくれたことを思い出す。何しろSEROWと教習車以外のバイクに乗ったことがないので、他との比較のしようがないのだが、乗りやすく扱いがラクなことは間違いない。
八王子インターで降りて山の方へ向かう。武蔵五日市駅前のセブンイレブンで、コピーライターの山原真治氏と合流する。ここでメンバーの駆るバイクを紹介しておこう。
大鶴義丹:HONDA:CRF1100L Africa Twin:1082 cm3
宮城光 :HONDA:XR600R:591 cm3
上山力 :HONDA:XR600R:591 cm3
山原真治:BMW :R100GS:980 cm3
フェル :YAMAHA:SEROW:249 cm3
往年の名車R100GSを駆る山原氏も加わり、いざ出陣。
みなさん大きく重いバイクに乗っていらっしゃる。自分もこんなスゴいのに乗れる日が来るのだろうか。試しに義丹氏のアフリカツイン(CRF1100L Africa Twin)にまたがらせてもらったのだが、シート位置が高い仕様になっているため、足が地面に全く届かない。つま先も届かない。私が乗ったら信号のたびに立ちゴケである。
「山に入る前に、内圧を下げておきましょう」
公道走行用に設定された内圧は、林道では高すぎるのだそうだ。ちなみにSEROWの内圧は、前輪が1,5 kgf/cm2。後輪が2.5 kgf/cm2に設定されていた、これを前後とも1kgf/cm2弱に落とす。こうすると悪路でのグリップが劇的に向上するのだそうだ。反面、舗装路を高速で走るとブワブワしてしまうので、帰りにはスタンドに寄って元に戻す必要がある。
用意のいい義丹氏はコンパクトな圧力計を携帯している。この他にも工具一式やタイラップやテープ、ロープなどをコンパクトにまとめてバイクに常備してある。さすがである。
いよいよ林道走行である。義丹氏が先頭を走り、私が続く。ベテラン諸公がその後ろに続く。バイクがいいのか腕がいいのか。思ったよりもうんと簡単に走れる。私の様子をバックミラーでうかがいながら、義丹氏が徐々に速度を上げていく。もっと上げても大丈夫だよ。
うん、これは楽しい。20分ほど走ったところにトラックがUターンするための広場があった。ここで小休止。
ヤレヤレとヘルメットを脱ぎ、汗を拭う。山の風が心地いい。
山原氏が歩み寄ってきた。
「基本的にはちゃんと乗れています。初めてとは思えないくらいいいです。ですが今のままの乗り方だと、これ以上速度を上げることができません。その姿勢でコーナーに入ったら、間違いなく外に膨らんでコースアウトしてしまう。バイクは傾けた方向に曲がるようにできています。だからバイクを思い切り内側に倒す。そして身体をまっすぐに残す。リーンアウトです。これができるようになると、グリップの悪い砂利道でもコーナーがスパッと決まるようになる。リアが滑っても立て直しやすい。シートの外角にお尻の割れ目を乗せるようなイメージです」
この広場で練習しなさいと言う。なるほどシートの角にお尻をね、とバイクにまたがろうとしたら、宮城氏に一喝されてしまった。「フェルさん。バイクに乗るときは絶対にヘルメットをかぶって!」「あの……こんな狭い場所でトロトロ走るときもですか?」「いついかなるときもです。“これくらいならいいや”は絶対にない。たとえ時速1キロでも、たとえ自分の家の庭でも、走るときは絶対にヘルメットを被る習慣をつけてください。これでケガしたヤツを私は何人も見てきています」
いついかなる時でもヘルメット。肝に銘じます。
自分では45度くらい傾けているつもりなのだが、こうして写真に撮ると全然倒れていない……。見るからにシロートだ。
バイクを傾けるとクッと曲がる。アクセルを開けるとスッと起きる。これを繰り返す。広場でグルグルと練習を重ねるうちに、何となく感覚がつかめてきた。どうやら行けそうだなと判断されたのか、次は少し難易度の高い林道に入った。
コーナーが迫る。教わった通りリアを重めにブレーキをかけて減速し、バイクを倒す。おー! イイ感じに曲がるではないか。後ろを走る山原氏からインカムを通して「もっと倒せる。もっともっと!」とゲキが飛ぶ。「シートにベッタリ座らないで。慣れるまで林道を走る間はずっとステップに立つくらいの勢いで走ってください」とも。
これまた意外なことだが、バイクは立って乗ったほうがベタ座りよりも重心が下がり安定するのだそうだ。言われてみれば納得なのだが、立てば体重のほとんどをステップに預けることになるから、その分重心が下がるのだ。中腰で立ちステップに体重を預け、バイクを思い切り傾ける。気持ちよくザッと曲がっていける。徐々にコツが分かってきた。
バイクは本当に楽しい。今まで乗らないで大損した。これからたくさん乗って、一気に損失を取り返してやる。
が、すぐに調子に乗るのが私の悪いところ、細く険しい林道で先行するXR600R組を必死に追いかけていたら、結構ハデに転倒してしまった。幸いケガはなかったが、ブレーキレバーが曲がってしまった。いてててて。インカムで後続のバイクに「転びましたー」と伝える。コーナーの途中でコケたので、このまま後続車に突っ込まれると両方とも危ない。こんなシーンでもインカムは有用なのだ。
750ccの教習車を楽勝で起こせたのだから、250ccなんてわけないや、と思っていたらさにあらず。車重の軽いSEROWとは言え、足元の悪い林道で転倒した車体を起こすのは結構骨が折れる。そういえば教習車には前後にバンパーが装着されていたのだった。転倒したところで、完全に横倒しにはならないのだ。ベッタリ横倒しになってしまったバイクは、起こすキッカケをつかむのが難しい。
たった一つの後悔、それは
今日はお付き合いいただき本当にありがとうございました。楽しゅうございました。
帰りのコンビニで曲がってしまったレバーをレンチで修復していただいた。
「ヘタに触らず、このままのほうがいいよ。鋳物だから戻したら折れるって」と義丹氏。
「大丈夫だって。レバーは鋳物じゃなくて鍛造だよ」と宮城氏。
折れる、折れないで押し問答。
「それじゃやってみようじゃないの。ガリガリ君賭けるか?」
「よーし、乗った!」
いえあの……折れちゃったら私どうやって帰るんですか……。
義「ヤバいと思うけどなー」 宮「大丈夫だって。ほれグッとやって」
高速手前のスタンドでタイヤの内圧を元に戻して再び中央道へ。往路よりもずっとバイクが体になじんだ感じがする。インカムで会話をしながら走る。
大鶴義丹氏(以下、義):フェルちゃん。どうだった? デビュー戦としてはなかなかの走りだったよ。センスあるよね。
フェルディナント・ヤマグチ(以下、F):いやもう最高だった。本当に楽しかった。唯一の後悔は、なぜもっと早くバイクに乗らなかったのかということくらい。
義:ははは。だから前から乗ろうって勧めていたじゃない。
F:もっと強く勧めてくれないと。この機会損失は莫大だよ、ホント。
義:ま、焦らずじっくりバイクに慣れていこうよ。山だけじゃなくて、その辺の空き地で8の字の練習をたっぷりした方がいい。バイクに触れている時間が長ければ、それだけうまくなるから。
義丹さん、宮城さん、上山さん、山原さん。今日は仕事で一緒に走れなかったけどSEROWを勧めてくれた新田さん。そして素晴らしいバイクを提供してくださったYAMAHAさん。
お世話になりました。最高に楽しゅうございました。
不肖フェル、調子に乗らずシートの角に乗り、精進していく所存でございます。
読者諸氏からもご指導ご鞭撻をいただきたく存じます。
こんにちは、AD高橋です。
ついにフェルさんがバイクの大型免許を取得! 「いやあ、教習所を卒業していきなり高速道路を走って林道ですよ」と笑っていますが、エキスパートによる指導の下とはいえ、勇気があるというか無謀というか……。
今後、本企画でも新型バイクの試乗や開発者インタビューなどを行うことがあるはずです。ここ数回のコメント欄を見ていると、多くのライダーの方もこの連載を見てくださっていることが分かります。みなさん、お楽しみに! そして二輪メーカー各社様、依頼させていただく際はぜひよろしくお願いいたします!
しかし私にとっては本気で困ったことが……。実は私、二輪の免許を持っていないのです。それどころか、原付ですらこれまで2度ほどしか乗ったことがありません(しかもごく短時間)。
フェルさんに合わせて勉強しようにも、それはつまり免許を取るところから始めないといけない。「マンちゃん、悪いけれど広報車預かっておいて~♪」と言われても今の私では運べないですからね。いやはや、どうしたものか……。
というわけで、SEROWで林道爆走編にかぶせられる原稿を書くこともできないので、今回は先週(第1回はこちら)まで続いたカーセンサー編集長・西村泰弘氏へのインタビューの補足をまとめておこうと思います。
「例えばランクルの80を買ってきて、70とか60ルックに改造して売るとか。ハイエースもそうですね。クラシックな顔を付けて、すてきなカラーに塗り替えて、内装も純正にはないものに張り替えて、おしゃれに改造して販売する。今これが人気なんです。元値よりだいぶ利益を乗せてもすぐに売れていく。いうなればセレクトショップの別注のような感じです」(西村氏)
本編でこんなお話を紹介しましたが、中古車媒体には、以前からスポーツカーやミニバンでオートサロンに出品されるようなコンプリートカーが掲載されていました。
そして数年前から新たなカテゴリーとして、ベース車の顔を変えてレトロな雰囲気にしたり、ボディをアースカラーに再塗装したうえで、ブラック塗装した鉄ホイールなどを履かせて、ユルい雰囲気を演出したりした中古車が急増しています。
少し古い写真で恐縮ですが、2017年に行われたフレックスが展開するリノカ(リノベーションカー)の発表会。ランクルやハイエースをベースにクラシカルな雰囲気を演出。
塗装代やパーツ代がかかっているので、同年式の中古車に比べると高めの価格が付けられています。しかし購入者は「最近の新車はどれも同じようなデザインで、怖い顔をしている。でもこれはかわいい!」と、我々から見ると「古くて高い中古車」に飛びついています。彼らは新車と比較しているケースがかなりあり中古車相場を気にしていないので、割高とは感じていないのです。
こういうタイプのカスタムカーが出始めたころに素材とされたのは、トヨタのランドクルーザー80やハイエース、日産の初代エクストレイル、ホンダのクロスロードなどです。また、ボルボ240や740、ランドローバー・ディスカバリーなど、相場が底値になっている1990年代の輸入車をベースにしているものもあります。
これらが流行すると、さまざまなショップが独自の考えで作ったカスタムカーを販売するようになりました。ベース車も1990年代~2000年代のものだけでなく、2010年代のクルマをベースにしているものもあります。
塗装に強いショップはたくさんの色見本から好きな色を選んで自分だけのクルマを作れるようにしているところも。色見本に「これ!」という色がなければ、好きな色を一から作ってもらうこともできたりします。
サイドのウッドパネルが古き良きアメリカを感じさせてくれます。
もちろん先進安全装備や快適性など、最新モデルには優れたところがたくさんあります。でも「そこだけじゃないんだよな。もっとワクワクした気分になって暮らしを豊かにしてくれるようなクルマに乗りたい」と思っている人は、このような中古車にも注目してみてください。
ここでショップ名を挙げることはできませんが、“ドレスダウン”“チープアップ”“ベージュのクルマ”“オシャレ中古車”などで検索するといろいろ出てきますよ。
この記事はシリーズ「フェルディナント・ヤマグチの走りながら考える」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。
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