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 先週はコレツィオーネの成瀬健吾社長に、中古車販売の最前線についてお話を伺った。

 同店においては販売台数も販売価格も下落しておらず、逆に「いいのがあったら買っておいて」、と注文を出す優良顧客がゾロゾロいらっしゃることが確認できた。

 新型コロナウイルスによる世界経済の損失規模は概算で1000兆円。その火消しに注ぎ込まれる各国の対策費用を合算すると……想像もつかない。倒産件数はうなぎ上りに増加し、実体経済がジワジワと脅かされる一方で、株式市場にはジャブジャブと資金が流れ込み、「根拠なき高騰」に沸いている。あるところにはある、ということだ。

 今回は中古車市場全体を見渡してみよう。我が国の中古車市場を長く俯瞰しているのは、間違いなくリクルートが発行する中古車雑誌「カーセンサー」の編集部だろう。同誌編集長の西村泰宏さんにお話を伺った。

 リクルートは現在全社的に在宅勤務の状態が続いている。カーセンサーが所属するリクルートマーケティングパートナーズも例外ではない。以下、フェル、西村編集長、ADの高橋マンちゃんの3人が、それぞれ別の場所で話をするという「リモート取材」の様子をお届けする。一度も会ったことのない方に、こうして取材ができてしまうのである。エラい時代になったものである。

高橋マンちゃん(以下、マン):みなさんつながっていますね。声もヨシ。画像もヨシ。それじゃフェルさん、始めてください。

フェルディナント・ヤマグチ(以下、F):あー、あー。聞こえますか? どうもはじめまして。フェルディナント・ヤマグチと申します。今回は時節柄こんな形でお話を伺うことになりました。よろしくお願いします。

カーセンサー編集長 西村泰宏氏

カーセンサー編集長 西村泰宏氏(以下、西):こちらこそよろしくお願いします。カーセンサー編集長の西村です。

F:しかしアレですね。大変なことになりましたね。さすがのリクルートも、メディアによっては大変でしょうね。今は大勢人を呼んだ結婚式も開けないから、超優良誌の「ゼクシィ」も薄くなってしまったと聞きました。

西:そうですね。ゼクシィもそうですし、人材に飲食や旅行といった領域も厳しいです。

リクルートってすごいなあ

F:逆にコロナでよくなった領域はあるのですか?

西:教育はいいですね。

F:教育。「ケイコとマナブ」とかですか?

西:「ケイコとマナブ」は今年初めになくなりました。今は「スタディサプリ」が好調です。

F:なるほど。コロナで塾に行けなくなった子が、スマホやPCで勉強するようになったのですね。

西:サプリはコロナの前から好調です。塾もそうですが、学校が正式なカリキュラムとして導入してくださっています。予習も復習もこれ1本でできてしまう。我々が用意した有名予備校で教鞭を執っているような、手練の先生が授業内容からすべて作っています。

F:それじゃ学校の先生は何をやるんですか。先生なんかいらなくなっちゃう。

西:生徒によって得意な分野と苦手な分野ってそれぞれ異なるじゃないですか。オンラインで授業を受けている中で、君はもっとここを重点的に勉強しようねとか、学習計画を作るサポートや、進捗具合に対する振り返りとか、先生がそこをマネジメントしていくんです。自分の教科を教える教科担任というよりも、「(クラス)担任の先生」という役割が強くなるという感じですね。

F:へー。

西:都市部の学校ならいいですが、地方の学校へ行くと先生の数が足りなくて、生徒一人ひとりのレベル差を埋められなかったりして、生徒全員の学習進度を同じにするのは非常に難易度が高い。だからリクルートとしては、ティーチングよりコーチングで、個人個人に合わせてサポートできるように、教育のあり方を切り替えていきたいと思っているんです。

F:はー。リクルートってすごいねぇ。

マン:ちょ、ちょっとフェルさん……。感心していないでクルマの話をしましょうよ。今日は中古車の取材でしょう。

F:や、そうでした。大変失礼しました。それでは中古車の話に入りましょう。改めてよろしくお願いします。現在、カーセンサーにはどれくらいの中古車情報が載っているのですか?