久しぶりの5ナンバー車である。最後に乗ったのはいつのことだろう。

 ロッキーの前がメルセデスのGクラス(もうゲレンデじゃないですからね)、その前がトヨタRAV4。ヨコハマタイヤを挟んで日産スカイライン。その前がボッシュのバッテリー。その前が実に6週も続いた藤原大明神大降臨祭。あれ? あんまりクルマに乗ってないな……。

 ホンダのNSX試乗。さらに遡るとホンダUK広報の鈴木悠介氏、トロロッソ・ホンダのフランツ・トスト代表、日産の星野朝子副社長とインタビューが続き、その前がパナソニックのナビ、陸自第9師団ヘリ搭乗、レッドブル・ホンダのクリスチャン・ホーナー氏、ニュルブルクリンクでSTIの辰巳英治総監督、ホンダF1山本雅史MD、ホンダが13年ぶりに優勝した歓喜のF1オーストリアGPリポート、そしてメルセデスGLC試乗……もう切りがないからこの辺で止めておくが、ともかく5ナンバー車に乗っていない(というか、そもそも試乗をあんまりやっていない……)。過去を遡ってみると、小型車に乗ったのは、何と昨年3月のスズキのジムニー・シエラが最後なのであった。

 他の雑誌や動画の取材で乗る機会もあるのだが、それらも全て3ナンバーである。実に1年ぶりの5ナンバー車、ということになる。軽自動車のイメージが強いダイハツが放つ5ナンバーSUV。ロッキーの実力はいかなるものなのか。詳細にリポートしよう。

 まずはパッと見。
 トヨタのRAV4にソックリである。顔つきもディテールもよく似ている。目元なんか生き写しのようにソックリで、鼻先をストンと切り落とされたブルドッグ顔もRAV4に瓜二つだ。

ダイハツロッキー。トヨタのRAV4によく似ている。
ダイハツロッキー。トヨタのRAV4によく似ている。

 ご存じの通り、ダイハツはトヨタの100%子会社である。たくさんのクルマやエンジンをトヨタに納めている。ロッキーはライズの名前でトヨタに供給され、パッソもピクシスもルーミー/タンクもダイハツからの供給だ。あまり知られていないことだが、名車の誉れ高いプロボックス/サクシードの受託生産も行い、さらに言うとハイエースやプラドのエンジンも一部受託している。トヨタ車の受託生産は1969年から50年以上も続いており、ダイハツの大きな収益源になっている。

 かくも関わりの深い親会社と子会社である。RAV4とライズにSUVとして統一性を持たせるため、デザインに関して何らかの“指示”なり“意見”なりがトヨタからあったのだろうか。この辺りは開発者インタビューで詳しく聞いてみよう。

 ロッキーのキャッチコピーは「新自由SUV」である。
 さらに「これまでのクルマづくりをゼロから見直し、ダイハツが創り上げた新しい時代のSUV、DNGA小型車第一号『ロッキー』。さまざまなフィールドを自分らしく楽しみ尽くしたい。そんなアクティブな気持ちをどこまでも広げていく」と意欲的な台詞が続く。

 新自由、新自由……。フリードマンかサッチャーか。はたまた新自クの河野洋平氏か。

 なんとも意味深なコピーを展開したものだが、このコピーを書いたのは若い人で、ネオリベラリズムなんていう言葉はもしかしたら聞いたことがないのかもしれない。

 とまれ、「これまでのクルマづくりをゼロから見直し」た、というその意気やよし。早速クルマに乗り込んで見よう。

中は驚くほど広い。助手席との距離も十分である。
中は驚くほど広い。助手席との距離も十分である。

 立派な外見だが、よく見るとやはり小さい。
 全長×全幅×全高=3995×1695×1620ミリ。
 数字で表すとなお小さい。
 ちなみに5ナンバーの最大サイズは4700×1700×2000ミリである。
 全長に関しては、なんと70センチも余裕があるのだ。
 この70センチの意味するところは何だろう。開発者インタビューの質問事項がまた増えた。