みなさまごきげんよう。
フェルディナント・ヤマグチでございます。
今週も明るく楽しくヨタ話からまいりましょう。
先週末もスキーに行ってまいりました。
今回はMST(港区スキーチーム)の赤倉合宿。
我らが皆川賢太郎コーチも駆けつけてくださり、ありがたいワンポイントレッスンもいただきました。
全日本スキー連盟常務理事、兼競技本部長を務める皆川賢太郎選手と、今回イッキにレベルアップし、「もうスキーは極めました」と言ってはばからない
アガリコ大林芳彰選手。
赤倉へはマツダ6のディーゼル仕様で行ったのですが、とても良かった。都心を含め660キロ。悪名高い“フェル燃費”でも、リッター当たり14.5kmも走りました。高速の追い越し加速もガッと出て快適。赤倉観光ホテルへ向かう長い雪道のワインディングも安心して飛ばせました。i-ACTIV AWDは、ますます精度が上がっているのではありますまいか。今回も試乗車が履いていたタイヤはブリジストンのブリザック。残念ながら本編へ話をつなげることができませんでした。
やっぱりマツダはディーゼルがええなぁ、と改めて思いました。
赤倉もまたインバウンド客であふれていました。ゲレンデではそれほど目立ちませんでしたが、夜の街をホッピングしているのは95%が外国人さん、といった風情であります。
高速を降りたらわずか10分という好アクセスを考えると、ニセコからガサッと客を奪う日もそう遠くないかもしれません。
それにしても日本人客はどこへ行ったのでしょう。ゲレンデではほとんどが日本人で、インバウンド客はそれほど目立ちませんでした。日本人はホテルで食事をしたら、トランプでもしてそのまま寝てしまうのでしょうか。
この店も我々以外は全員外国人さんでした。みんなもっと外に出て遊ぼうよ!
ホテルは赤倉観光ホテルを取りました。ここへ宿泊するのは中学生のとき以来、実に40数年ぶりのこと。今は経営母体が代わりましたが、変わらずにパンがおいしゅうございました。いや、ここのパンは本当においしいんですよ。うれしくてミニクロワッサンを5個ほどイッキ食いしてしまいました。
ホテルの部屋でも高速ターンのコツを教えていただきました。理屈は分かるのですが、そう簡単に滑りに反映できるものじゃありません……。
そうそう。MSTのユニホームが新調されました。今回もブリーフィングの中川有司社長がチームに気前良くポンと寄付してくださいました。UGありがとう!
どうですカッコいいでしょう? 残念ですが現段階では非売品です。我々がテスト結果をフィードバックして、数年後に商品化される予定。このまま売ってもイケるんじゃない?
メディカルチェックスタジオで受けた脳ドックの結果が届きましたのでご報告。脳萎縮、脳梗塞、血管周囲腔拡大、脳微小出血(CMBs)など全てなし。総合判定も異常なしで一安心。何しろ親しい人間が連続して脳疾患で亡くなっていますからね。実は結果が届くまでヒヤヒヤしていたのです。
これはほんの一部ですが、マイページへ行くと16種類の3D画像データを動かしながら見ることができてしまう。これで1万7500円(税別)なんてタダみたいものです。脳がプチっと行く前に受診しましょう。マジで。
さてさて、それでは本編へとまいりましょう。
横浜ゴム新城南工場突撃取材最終回です。
前回(こちら)では材料を混合して、焼きのりのようなタイヤの材料ができるまでの「混合工程」をお伝えした。
この後は、部材ごとの形に加工する「材料加工工程」、そしてそれらの部材を成形機で1本のタイヤに組み上げる「成形工程」、さらにそこでできあがった“生タイヤ”を金型に入れ、高温高圧の蒸気で焼き固める「加硫工程」となる。これらの工程に関しては、秘蔵写真を交えながら駆け足でご紹介しようと思う。
横浜ゴム新城南工場突撃取材リポートの最終回は、見学の後に行われたラップアップミーティングの様子をお伝えする。
これがまた最高に面白いのだ。タイヤ(とその周辺)は本当に奥が深い。
電気自動車ならではのタイヤってありますか?
フェルディナント・ヤマグチ(以下F):今日は本当にありがとうございました。門外不出の製造工程を見せていただき、さらに惜しげもなく写真まで撮らせていただき、感謝感激であります。
こちらは材料加工工程の入り口だ。練り上がったゴムがこちらに運ばれて、さまざまな形に加工される。我々が目にする“タイヤ”はキャップトレッド部、ショルダー部、サイドウォール部、ビード部と大きく分けて4つの部位で構成されている。直接地面に触れるのがキャップトレッド部で、タイヤによって多様なトレッドパターンが刻まれている。
横浜ゴムの方(以下、横):いや、決して「惜しげもなく」ということではないんですけどね(苦笑)。何度も言いますが、工場内で写真撮影とか、ホントあり得ないことなので。クドいようですが、掲載する写真は必ず先に見せてください。
F:ご安心ください。私は業界で「信頼のフェル」と言われております。
横:はぁ……(どうも信用できねぇなコイツ、という表情。横浜ゴムのみなさまは、感情がストレートに顔に表れる)。
マイトのY:写真に関しては私が責任を持ってやらせていただきますので。
横:そうですか。よろしくお願いします(ようやくホッとした表情に)。
F:最後のミーティングでは、タイヤ全般に関して質問させてください。今や自動車は「100年に1度の変革期」にあると言われています。これからクルマは大きく変わってくる。するとタイヤもそれに合わせて大きく変わってくるのですか。例えば電気自動車(EV)専用タイヤなどがこれから出てきたりするのですか?
タイヤの骨格を形成する、繊維やスチールでできたコード層を「カーカス」と呼ぶ。空気圧を保ち、荷重や衝撃に耐えてタイヤ構造を保持する重要な役割だ。コード層はゴムで被覆されている(写真がカーカスである)。
横:EV自体は、もともと開発をされる方が「ガソリン車と変わらないクルマ」を造ろうと思っていますから、タイヤに対して特別な要求事項はありません。ただ、今はバッテリーが非常に重い。一般的なガソリンエンジン車から較べると現在のEVは重いです。だから装着されるタイヤは1本当たりの耐荷重性が増えています。
F:EVは重いクルマ。なるほど。
メーカーごとの差はやはりあります
横:新車に装着されている純正タイヤの場合は、我々タイヤメーカーが、カーメーカーさんの指定する性能を出すようにオーダーメードで作っています。カーメーカーさんがどこにどんな性能を望むか、何を目指すかによって製品の仕上がりも変わってきます。静かなタイヤがいいと言われれば静かなタイヤがどんどん増えていくと思いますし、“電費”がいいタイヤがいいと言ったら、そっちのほうに振れていきます。「EVだから特別にコレ」という要望は、現段階ではないですね。
F:なるほど。純正タイヤは自動車メーカーの指定する性能に合わせて作られる。自動車メーカーは、もう勝手なことを言いまくるわけですよね。「燃費が良くてグリップが良くて雨の日も滑らないで、しかも長持ちするタイヤを作れ」と。相反する要件を全て満たすタイヤを持ってこいと。アレコレ要求するワガママ女と変わりませんね(笑)。
横:ええまあ……相反する要素は……そうですね(苦笑)。でもそれにお応えするのが我々タイヤメーカーの仕事ですから。
F:メーカーによる要求事項の違いはありますか? 例えばトヨタは燃費を最重要視して、ホンダは燃費よりも走り、とか、そういう傾向は?
横:どこの会社がどう、と具体的なことは死んでも申し上げられませんが、大まかにざっくり言うと、メーカーさんの特徴差というのはある程度はありますね。
F:やっぱりあるんですね。
横:ですがメーカーによる違いよりも、国による違いのほうが顕著です。日本とヨーロッパでは、求める嗜好が違う。やっぱりヨーロッパのメーカーさんは、アウトバーンがあるので、高速で走れてウェット性能が良くて摩耗にも強いタイヤが基本となります。日本のメーカーさんももちろん高速性能やウェット性能は重視されますが、やっぱり燃費を重視される傾向はあるかと思います。
F:日本のメーカーは燃費を重要視。これは分かりやすい。
これは超貴重なショット。「外部の人がこれを触るのは工場始まって以来のことです」とのこと。モザイクで見えないがぶ厚い金属の板に薄い隙間が空いていて、そこからゴムを 押し出してキャップトレッド整形する。
F:燃費の話なんですが、耐摩耗性とか静粛性とか乗り心地とかを一切無視して、燃費に特化したタイヤを作ったら、クルマの燃費ってどれくらい伸びるものなのですか? 最新のプリウスはリッター当たり39km(JC08モード)走りますが、あれに燃費スペシャルのタイヤを履かせて空気も上限パンパンまで入れたら、45kmくらい走ったりするものなのですか?
横:燃費に対するタイヤの寄与率はおよそ20%といわれています。ですから、むちゃくちゃ頑張って燃費スペシャルのタイヤを作ったところで、それでプリウスの燃費がリッター39kmから45kmに上がることはありません。モード燃費ではなく、街乗りの実燃費では多少良くなると思いますが、結局ウェット性能が落ちたり、耐摩耗性が落ちたりするので意味がありません。我々は安全を担保した上で、一番いい燃費のものをご提供しているので。
メーカーの最大の関心事は「音」
F:なるほど。それではタイヤメーカーが、今、一番必死になって取り組んでいることは何ですか? 自動車メーカーから「何とかしろ!」と言われていることは何ですか? 「もっと安くしろ」とは永遠に言われ続けるのでしょうけれども(笑)、その他で何か今特別に言われていることはありませんか?
横:転がり抵抗、ハンドリング性能、ドライとウェットの両立というのはどんどん精鋭化してきています。それに加えて昨今は騒音規制ですね。騒音が特に厳しいです。
F:騒音。走行時にタイヤが発する音ですね。
「お、いろんな型があるんですね」「ああ! そっちはダメ! マジでダメ!」
横:はい。それも車内で聞く音ではなく、走行しているときに外へ出す放射音です。車外通過音の規制。もともとヨーロッパで規制値があったのですが、それが段と厳しくなっています。タイヤって、実は結構音を出しているんですよ。
F:タイヤの音は、やはりトレッドのパターンで決まるのですか。
横:パターンもそうですが、構造もあります。
F:扁平率の低いタイヤ、ペタンコなタイヤのほうが騒音は低くなりますよね。共鳴する体積が小さくなるのだから。
横:いえ。ペタンコなタイヤのほうが騒音は出ます。低扁平のタイヤは接地幅が広いから、それだけ音が出やすくなる。
F:なるほど。
横:2000年代後半から欧州の車外通過音、騒音に対する法規制が厳しくなってきたのですが、ここへきて、カーメーカーからさらに厳しい要求が出されてきています。
F:日本も同じですか?
横:日本もこれから厳しくなってくると思います。これは世界的にハーモナイズされてくるのだと思います。
F:音が出にくいタイヤを製造するのは難しいのですか?
横:法規制をクリアすること自体はあまり大きな問題ではありません。ただ、スポーツタイヤのような特殊な用途のものまで音の規制をされると、今後は商売として厳しくなりますね。
F:なるほど。スポーツタイヤは例外なく低扁平だから、どうしても音が出る。静かなスポーツタイヤは技術的に製造可能なのですか?
横:作れますが、スポーツタイヤに音の厳しい規制が入ると性能は落ちます。スポーツタイヤとしての運動性能が落ちるんです。
タイヤの骨格となるカーカス、補強するベルト、タイヤとホイールの嵌合部となるビード、直接路面に触れるトレッドの各パーツを組み立てるのが成形工程。そこで出来上がった「生タイヤ」はトレッドにパターンがなく、スリックタイヤのように表面がツルツルしている。生タイヤをこの金型に入れて加熱、加圧するのが「加硫工程」だ。
高橋マンちゃん:600馬力級のスポーツカーとか、もう近い将来売ることができなくなるんじゃないかと言うジャーナリストの方もいるほどですからね。
F:スーパーカー買うなら今だね。そのうち買えなくなるかもしれない。や、でもタイヤがないからダメか。何本も買って保存しておくしかない。
横:それも難しいですね。タイヤは置いておくだけで劣化しますから。
F:そうそう。タイヤの正しい保管方法。これを教えてください。
タイヤワックスは、表面の保護層を拭き取ってしまう
横:なるべく直射日光が当たらないように、紫外線を避けてください。これが基本です。紫外線に当たると劣化が早まりますので、カバーをかけて保管していただくとか。そういった工夫が必要です。
F:タイヤワックスとかはどうですか。ピカピカできれいに見えますが、あれは意味がありますか?
横:実はタイヤには耐候性、保存性を高めるための配合剤が入っていて、それがジワジワ表面に滲み出ているんです。それが炭化水素の皮膜……クルマのワックスと似たような特性なんですけれども……を作って、表面を保護しているんです。タイヤワックスを塗るとその皮膜が割れてざらざらになった面をスムースにするのでキレイに見えます。意味はありますよ。ただ皮膜を除去してしまうほど大量に頻繁に塗るのはお勧めしませんが。
F:えー!
横:ただ、ウチのほうもそれは対応していて、配合剤が次々滲み出るように設計していますから、そこはいくら塗っていただいても大丈夫です。何万回塗っても特に問題ない配合量がしっかり入っているので。どんなに洗車好きな方でも、何万回は塗りませんよね(笑)。
F:タイヤメーカーとしては、塗りたきゃ塗れば? という感じですか。
ズラリと並んだ加硫装置。高温高圧の蒸気で蒸し焼きにされるイメージだ。この新城南工場では最大で1日に約8500本、“母屋”と呼ばれる新城工場では実に約4万本のタイヤを生産可能である。
横:はい。何回塗っていただいても、特に不具合が出るという話ではありませんね。
F:タイヤに窒素を入れましょうと勧める店がありますが、あれは意味がありますか? 1本500円とか、結構なお値段ですが。
横:酸素がないから(タイヤの)内側からの酸化アタックが抑制されるという部分はあります。また窒素は酸素よりも分子が大きいので、より空気が抜けにくくなるというメリットはあります。メリットと投資額とのバランスをどう考えるか。その金額が惜しくないというユーザーさんも実際にいらっしゃるでしょうし。
F:やりたきゃやれば、という感じですか。
横:そこまでは言いませんが、多分にプラシーボかな、という気がしますね(笑)。それより、クルマに適度に乗ってあげる、負荷を与え続ける、というほうがタイヤにとってはずっといい。タイヤは動かすと長持ちします。
F:え、え?
ゴム製品はみな動いていたほうがいい
横:ゴムって動かしていたほうがいいんですよ。常に動かし続けたほうが物質として安定します。だから毎日クルマに乗られる方と、例えば月に1回しか乗らない方のタイヤを比べると、乗らないほうがクラックは入りやすくなります。
F:ずっと動かさないのはスポットが付いてしまうからマズいけど、基本は動かないほうが減らないしいいのかと思っていました。
横:それは明確に間違っていますね。化学的に言うと、ゴムは常にある程度動いていたほうが安定する物質です。本来は常に動いているべきものを、無理やり固着化して製品にしているんです。だからタイヤという製品になってからも、常に動かし続けたほうがいいんです。
こちらで生産される全てのタイヤは、検査装置による機械検査と人の眼と手による目視検査が行われる。全数である。
F:知らなかった。タイヤは常に動いていたほうがいい。
横:タイヤというか、ゴム製品はみんなそうじゃないですかね。
F:ゴムって本来そういうものなんですか?
横:はい。ゴムってそういうものです。輪ゴムもずっと使っていると長持ちするけれども、使わないで放っておくとパチンと切れちゃいますね。名刺を留めてデスクの中に放置しているやつとか、年末の大掃除で取り出すとパチンと切れちゃうじゃないですか。
F:あるあるあるある(笑)。
横:あれもたまに引き出しから出して、パチパチ弾いてやると良いんですよ。そうすると何倍も長持ちする。
F:知りませんでした。なるほどねぇ。ゴムは動かさなきゃいけないんだ。ゴムは動かさなきゃ、ね。ヒヒヒヒヒ。
マイトのY:また変なこと書かないでくださいよ。多くの読者が月曜の朝に読んでいるんですから。
検査が終わり、あとは出荷を待つばかり。SUV向け大口径タイヤが積まれていた。
F:動かさなければいけないのは天然ゴムだけの話ですか?
横:天然も合成もどちらも動かしたほうがいいです。タイヤはカーボンブラックやシリカで補強されているとはいっても、やはり動かしておいたほうがいいですね。
F:なるほど。いや本当に知らないことばかりで実に勉強になりました。今回は大変お世話になりました。ありがとうございました。
横:あの、写真の件はよろしくお願いしますね。本当にマズいんで……。
F:はいはい大丈夫です。Yさん、あとはよろしくねー。
マイトのY:コイツ……。
今、次々回の試乗車で奥志賀に来ているのですが、ようやくヨコハマタイヤのアイスガードが装着されたクルマに乗ることができました。製造現場を見たタイヤを付けたクルマに乗れるなんて、本当に幸福です。それではこれから滑りに行ってまいります!(←公開日前日の日曜日にいきなり追加画像を送りつけてきやがって。また首でも脚でも折って……腕だけは折らないでくださいね。折っても〆切は延びませんから。:Y)。
3週に渡ってお届けした横浜ゴム新城工場突撃リポート、お楽しみいただけましたでしょうか? 工場見学は本当に楽しいです。シリーズ化していくつもりですので、リクエストがあればコメント欄にどうぞ。クルマだけではなく、飛行機や船も面白そう。
来週からは久しぶりに日本で復活したあのクルマをお届けします。お楽しみに!
タイヤの性能はここに書いてある
こんにちは、AD高橋です。
3回にわたりお届けした横浜ゴムの新城南工場見学、いかがでしたでしょうか。残念ながら写真はモザイクがかかった状態になりましたが、フェルさんのリポートで、いろいろな工夫により高性能タイヤが作られていることがお分かりいただけたかと思います。
日々性能が進化しているタイヤですが、クルマと違いパッと見はどれも黒くて丸いゴムの塊。パターンなどの違いはあるものの、詳しくない人にとってその性能を知るのはなかなか難しいことかもしれません。
そこで、タイヤ選びの指針となるよう、一般社団法人日本自動車タイヤ協会では転がり抵抗性能とウェットグリップ性能を等級でラベリングするようにしています。これによりメーカーを横断する形で性能比較ができるようになりました。
転がり抵抗は燃費性能に影響する部分で、AAA、AA、A、B、Cと5段階で表示。そしてウェットグリップ性能は濡れた路面での性能を測ったものでa、b、c、dの4段階に分けられています。
今は低燃費タイヤを選ぶ人が多いと思いますが、低燃費タイヤは「転がり抵抗性能の等級がA以上で、ウェットグリップ性能の等級がa~dの範囲内にあるタイヤ」と定義されていて、この性能をクリアしたもののみ、「低燃費タイヤ」というラベルを表示することができるのです。
タイヤの性能はほかにもドライ路面での性能、操縦安定性、高速安定性、乗り心地、静粛性、耐摩耗性などがあります。各社のウェブサイトを見ると製品ごとに性能がレーダーチャートで表示されているので、タイヤを選ぶ際は一度チェックしてみてください。
また、最近ではクルマのボディタイプごとの特性に合わせたタイヤが多く登場しています。それらを選ぶのもオススメです。
これらタイヤの性能は、タイヤを正しく管理することではじめて発揮されます。
タイヤはパンクしていなくても自然に空気が抜けていきます。そのため、月に1度は空気圧の点検を行うことが推奨されています。今回の取材で聞いてみたところ、できればタイヤショップやカーディーラーで点検してくださいとのことでした。また、タイヤの偏摩耗を防いだり疲労度を均一にするためにも、定期的なローテーションも行いたいですね。タイヤにキズなどがつくとパンクの原因になることもあります。
タイヤは数万点に及ぶクルマの部品の中で唯一直接路面に接するもの。タイヤのトラブルは大きな事故につながることもあります。ぜひ定期的な点検を心がけてください。
この記事はシリーズ「フェルディナント・ヤマグチの走りながら考える」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。
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