SKYACTIV-Xエンジン搭載車の国内販売が遅れた理由については、前回の藤原副社長の詳細なるご説明によって明らかになった。さすがは大明神。霊験あらたかである(こちら)。

 それでは、「最近のマツダって、ちょっとイケてなくね?」と言われてしまう理由についてはどうだろう。大明神ご自身は、どのように認識しておられるのか。さらに掘り下げて聞いてみよう。

 まずは前号の最後の部分から。

藤原清志マツダ副社長
藤原清志マツダ副社長

藤原清志副社長(以下、藤):例えばアウディに乗っている方は「クルマは何に乗っていますか?」と聞かれると、「アウディです」と答えるでしょう。わざわざ「A4です」なんてまず答えない。聞いたほうもそれ以上「だからアウディの何ですか?」とは聞いたりしない。

フェルディナント・ヤマグチ(以下、F):確かに。アウディに乗っています、と言ったら、それでだいたいその人のイメージが湧いてきます。

:でしょう。そういうふうに、車名じゃなくて「マツダに乗っています」と言ってもらいたいんです。マツダ2ですとか、3に乗っています、とかじゃなくて、普通に「マツダに乗っています」というふうにならないといけない。それが規模の小さな自動車会社の生きる道だと思っています。

F:なるほど。だけど「最近のマツダ、なんかおとなしくない?」と言われてしまうのは問題ですよね。

:それについてはね……。

5チャンネル化の轍を踏むのか?

マイトのY:マツダがおとなしくない? イマイチじゃない? と言われてしまう理由は、つまるところは決算だと思うんですよ。売上高こそ微増(前年比3%増)ですが、純利益は43%のマイナス、利益率も低下した(営業利益率ベースで4.2%→2.3%、数字は2019年3月期連結決算)。

 そこに、「高品質が売りのMAZDA3が売れていない」という状況がくっついて、「マツダは高価格戦略に打って出てやらかしちゃった」というストーリーになっているんじゃないかと。

F:ああ、ユーノスとかアンフィニとかがあった、5チャンネル体制時代と同じような、上級移行戦略大失敗の轍(てつ)を踏むのではないか、と。

マイトのY:そうそう。

:販売には至りませんでしたが、あのときはアマティというブランドでV12(エンジン)まで作りましたからね。アメリカでレクサスとかインフィニティと競争しようとして。エンジンまでは作ったんです。

F:ひゃー! V12のクルマをマツダが。藤原さん、その試作車には乗られたのですか?

:私は当時まだ若かったので乗れませんでした。でもエンジンは今でもどこかに隠してあると思います。「捨てないで取っておけよ」と言ってありますので。ブラック歴史の証拠品として(苦笑)。

F:見たい! これは見たい!

:マツダミュージアムの中に、「ここから先はブラック歴史の展示で、別料金です」とかやってね(笑)。

カット町田:やりません。藤原さん、お願いですからこれ以上はやめてください。

次ページ 世界中の自動車メーカーが悩んでいる