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初代NSXの成り立ちを振り返る

 こんにちは、AD高橋です。
 11年ぶりによみがえったNSXの開発者インタビュー、いかがでしたでしょうか。こちらでは、初代NSXの成り立ちを振り返ってみましょう。

(写真:ホンダ)

 世界初となるオールアルミモノコックボディを採用した初代NSX。重量当たりで鉄の5倍以上のコストがかかり、しかも溶接などに高度な技術が必要になるこの方式を採用したのはひとえに軽量化のため。このアルミボディはスチールボディに比べて約140kg、車両全体で200kgの軽量化に成功。これはエンジン出力に換算すると約40psに匹敵するといいます。

(写真:ホンダ)

 運転席後方に置かれたエンジンは縦置きではなく横置きに。トランスミッションはエンジンの横に配置されています。この横置きレイアウトはミドルサイズのスポーツカーが高い運動性能を確保しつつ居住スペースもしっかり確保するのにとても適したものでした。

(写真:ホンダ)

 当時のプレスリリースには、エンジンを縦置きにしてトランスミッションをエンジンの前、あるいは後ろに配置した場合にどのようなことが起こるかがまとめられています。いずれも全長が長くなるうえ、適切なホイールベースにならず、居住スペースやトランクスペース、クラッシャブルゾーンが確保できなくなるというデメリットがあり、横置きが採用されました。ちなみに初代NSXのトランクにはゴルフバッグを2つ積むことができました。

 搭載エンジンは3L V6 DOHC VTECで、最高出力は5MTで280ps/7300rpm(4ATは265ps/6800rpm)、最大トルクは30.0kg-m/5400rpmを発生しました。

(写真:ホンダ)

 当初、NSXに搭載されるエンジンはSOHCが予定されていましたが、ホンダはVTECの開発に成功して1989年4月デビューの2代目インテグラに初搭載。NSXも開発終盤になったときにエンジンのDOHC化、VTEC搭載が命じられたそうです。

 また、ホンダは80年代にMR車両の研究・開発をCR-Xをベースにした試作車で行い、エンジンも1200~2000ccの4気筒で行っていたというから驚きます。F1に復帰した80年代、ホンダはF1へとつながるスポーツモデルを造ることを決意。これがNSXが生まれるきっかけとなります。

 NSX開発で難航したのはオールアルミボディ。その試作ではオールアルミボディのCR-Xも造られたそうです。