マイトのY:「左ハンドルとか意味が分からない」と言われたみたいで(苦笑)。近所の駐車場にはアウディやBMWがごろごろしているんですが、「ベンツ」のブランドイメージはまだ「金持ち」的な部分が強いんでしょうかね。
F:都内でそんな感じ……。木下さん、「さすがにベンツはマズいよな……」という人はまだ実際にいるんですか。MBJは、そういう層を認識しておられますか?
木:それは地域によるのかもしれませんね。私が住んでいるのは横浜市なんですが、メルセデスで子供を保育園に送りに行っても、特に目立つことはありません。同級生のいわゆるパパ友にも、Vに乗っている人やCに乗っている人が普通にいらっしゃるので。
マイトのY:あ、うちのS124は古い分、昔のイメージの「ベンツ濃度」が高いのかな。フェルさんの家の周りなんて最新型のM・ベンツだらけでしょう。

F:いや、ウチの周りは逆に国産比率が高い。年寄りが多い街だから(笑)。両隣はレクサスだし。そろそろ免許を返上なさったほうが……という方もバリバリ運転している。
ステータスも、間口の低さも
木:現在我々が一番腐心しているのは、メルセデスにステータスを感じてくださっている方に対しては、そのステータス感を崩さないように。そしてそのステータス感を逆にヘジテイトされているお客様がいらしたなら、そこをいかに広げていくか。そうしたことが、アニメを使ったAクラスのCMだったり、クルマを売らないショールームだったりするわけです。
F:なるほど、あのCMやMercedes meにはそんな狙いが……。要するに、今まで高すぎた心理的なハードルをちょっと下げようということですね。
木:Mercedes meに関しては、まさにおっしゃる通りです。もし自分がこの会社で働いていなければ、メルセデスの販売店にフラっと立ち寄るのは躊躇してしまいますもの。
F:そこで美人のお姉さんにコーヒーでも出された日には、もう逃げられないというか(笑)。
木:はい。そういう感覚はやはりまだまだあると思うんです。それを払拭していきたい。だからMercedes meは本当に気軽に立ち寄っていただきたいです。別にクルマがメインじゃなくて、お食事でもお茶だけでもいいんです。通りがかりにブラっと寄っていただいて、そこにあるクルマを見ていただくという。そうしたら安心して見られるじゃないですか。あそこにはクルマを買ってくださいというセールスマンはいないので。そこでゆっくり見て、あ、これいいなと思ったらお近くの販売店に行っていただければ。
F:なるほどねぇ。インポーターもいろいろ考えているんだな。それにしてもGLCの話にならないね(笑)。最後にちょっと聞いておこうか。先程GLCのユーザー層はCクラスよりも若いと伺いましたが、具体的には何歳くらいの人が乗っているのですか?
木:先程はCクラスを例に挙げましたが、実はSとEとCの間には、それほど大きな年齢差がないんです。それらのクルマのセダンと比べると、ワゴンは少し若くなって、SUVだとさらに若くなる。40代から50代前半ぐらいのイメージです。
F:若いと言ってもそれくらいか……。
マイトのY:そりゃそうですよ。価格が価格ですもん。
F:複数台持ちが多いのですか? GLCは何でもこの1台で賄えちゃうから、1台持ちが多いのかな。
Powered by リゾーム?