みなさまごきげんよう。
 フェルディナント・ヤマグチでございます。
 今週も明るく楽しくヨタ話からまいりましょう。

 先週の緊急リポートでもお伝えした通り(こちら)、ニュルブルクリンク24時間耐久レースを観戦してまいりました。

 応援に行ったSUBARUは堂々のクラス優勝。並みいる上位クラスのクルマもバンバン抜き去って、総合でも19位。24時間ノーミス、ノートラブルで走り切り、重ねた周回数は実に145! アウディと接触して一瞬ダートに押し出された以外は、ヒヤッとするようなシーンもほとんどありませんで、最初から最後まで安心して見ていられたのでありました。

今年もSUBARUは強かった。
今年もSUBARUは強かった。

 レースの熱狂もさることながら、サーキットに隣接するカンファレンスセンターでにぎにぎしく開催されていたのが、グランツーリスモのワールドツアーです。たかがテレビゲームと侮るなかれ、今やグランツーリスモの大会(FIA グランツーリスモ チャンピオンシップ)は、FIA(国際自動車連盟)の公式試合。ワールドファイナルに勝利したチャンピオンは、リアルのモータースポーツ王者と同じ『FIA GARA』の舞台で表彰され、FIAのポイントまで付与されてしまうのです。

メチャ盛り上がっています。右の画面がニュル24時間のライブ映像。左がグランツーリスモで行われているバトルです。しばらく眺めていると、どちらが現実なのか分からなくなってきます。
メチャ盛り上がっています。右の画面がニュル24時間のライブ映像。左がグランツーリスモで行われているバトルです。しばらく眺めていると、どちらが現実なのか分からなくなってきます。

 ご存じかどうか。9月開催の第74回国民体育大会(「いきいき茨城ゆめ国体」)の競技タイトルに「グランツーリスモSPORT」が採用されることが決まっています。なんと、テレビゲームが国体競技種目になったのです(国体の文化プログラム内で行われる「全国都道府県対抗eスポーツ選手権2019 IBARAKI」で競技タイトルとして採用)。FIAの先進的な動きを見て、文科省の偉い人がこりゃヤベぇと焦ったのでしょうか……。

じっと会場を見つめるグランツーリスモの総帥、ポリフォニー・デジタル代表取締役 山内一典氏。次はどのような取り組みを見せてくれるのでしょう。まさかオリンピック?
じっと会場を見つめるグランツーリスモの総帥、ポリフォニー・デジタル代表取締役 山内一典氏。次はどのような取り組みを見せてくれるのでしょう。まさかオリンピック?

 FIA グランツーリスモチャンピオンシップの公式戦であるワールドツアーは、パリを皮切りに全5戦。最終戦は東京モーターショーの会場で行われます。輸入車勢がほとんど出展せず、地盤沈下がささやかれる東京モーターショーですが、この大会を見に行くだけでも価値がありそうです。いや、マジで盛り上がるんですよ。私も応援に行く予定です。

ワールドツアー第2戦、ネイションズカップのチャンプ。ブラジル代表のイゴール・フラガ選手。彼はヨーロッパでリアルのモータースポーツでも活躍している将来有望な青年です。日本語もペラペラ。
ワールドツアー第2戦、ネイションズカップのチャンプ。ブラジル代表のイゴール・フラガ選手。彼はヨーロッパでリアルのモータースポーツでも活躍している将来有望な青年です。日本語もペラペラ。

 深夜3時。GT-R田村宏志さんに「ちょっと走りに行こうか」とお声がけいただいて、アウトバーンをすっ飛ばしてまいりました。この方は本当にスピード感覚のネジが2、3本ぶっ飛んでおられまして、マジで死ぬかと思いました。

走り出す前の写真。ボカシで分からないと思いますが、まだ余裕の表情です。
走り出す前の写真。ボカシで分からないと思いますが、まだ余裕の表情です。

 さてさて、それでは本編へとまいりましょう。
 なかなか当該車種の話に入らない、メルセデス・ベンツGLC/GLCクーペ、インポーターインタビューの最終回です。

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