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(前回から読む

 今回お話をお聞きしているのは、メルセデス・ベンツ日本(以下MBJ) 広報室製品広報課の木下潤一さん。

メルセデス・ベンツ日本 広報室製品広報課の木下潤一さん。

 木下さんはインポーターの方には珍しく、思い切りぶっちゃけトークをカマしてくださる。
 キャリアアップ系マーケの方は、キレイ事の御託ばかりをお並べになるので失礼ながら聞いていてもツマラナイのだ。化粧品やアパレルじゃあるまいし……。

 机の上には「何を聞かれてもいいように」と、本来の取材目的であるGLCの資料が山積みされている。だが「日本市場におけるM・ベンツ」の話に花が咲いてしまい、なかなか本題に入らない。

 なんとか本題に戻そうと奮闘する担当編集マイトのY。しかし、そう簡単に話はもとに戻らない。

マイトのY:しかしあれですね。どこのメーカーさんもそうですが、SUVの人気はすさまじいものがありますね。御社もそこは、GLA、それからC、E、SとSUVのラインアップを充実させておられるわけですが……。

F:(ガン無視)富裕層のお客さんは、価格に関して非常に厳しいと。バリュー・フォー・マネーを追求される傾向が強いとのことでしたが、値引きに関してどうですか。やはり大きな値引きは購入動機につながるものですか?

マイトのY:……。

休みの日もずっと考えています

:お値引きに関しては、我々がお答えしにくい部分がありまして……。我々はインポーターなので、販売店に対して実売価格をコントロールすることができないんです。

F:だいたいこれくらい、とか、なんとなくのガイドラインはあるのですか?

:それでは「示唆」になってしまいます。我々は販売価格を示唆することもできません。

F:なるほど。示唆もできない。

:ええ。実は私、広報を担当する前は商品企画をやっていたんです。商品企画は価格設定も行うのですが、値付けはなによりもバランスが重要なんですね。そのプロダクトの価値。お客様に「これなら欲しい」と思っていただける価格。その他さまざまな要素を複合的に考えて、できるだけお客様に喜んでいただける価格を、かつメルセデス・ベンツ日本という企業が、今後も持続的に必要な利益を確保していける、というところも含めて、寝ても覚めてもそのことばかり考えていました。

F:休みの日もずっと、ご自身が担当されるクルマのことばかりを考えているのですか。

:休みの日も、ええ、もちろんです。

F:我々なんて会社を出た瞬間に仕事のことなんて忘れてしまいますよねぇ、Yさん。

マイトのY:「我々」という括りにするのはやめてください。迷惑です。