今回お話をうかがうのはメルセデス・ベンツ日本(以下MBJ) 広報室製品広報課の木下潤一さんだ。
木下さんは某国産自動車メーカーからMBJに転職し、現在は車両広報を担当されている方である。

F:はじめまして。今日はよろしくお願いします。
木下さん(以下、木):こちらこそよろしくお願いします。フェルさんの記事は前から読ませていただいています。連載が始まって、どれくらいになるのですか?
F:えーと……あれ……何年になりましたっけ? 7年くらい?
担当編集マイトのY:自分の連載の年数くらい覚えておいてくださいよ。今年で11年目です(ちなみに2009年5月19日掲載開始、タイトルは「注目度抜群!『いいですね、ホンダのプリウスでしょコレ!』第1回:ホンダ インサイト【試乗編】」。第1回からやってくれてます……)。
木:そんなに続けておられるのですね。最近大きくリニューアルされたとうかがいましたが。
マイトのY:「日経ビジネスオンライン」という媒体で長く続けてきたのですが、おっしゃる通り新装開店いたしまして、現在は「日経ビジネス電子版」での掲載になっております……。と言いましても、企画自体はまったく変わっておりませんし、読者の方も別に、何となくデザインが変わったな……ぐらいにしか認識されてないと思います。フェルディナントさんがこれまでの書き方を変えられたわけでも何でもないので。
木:なるほど。了解いたしました。
F:今回はGLC/GLCクーペというクルマもさることながら、メルセデス・ベンツというブランドについてもうかがいたいと思います。日本においてのあり方、と言いましょうか。ともかくすごいですよね、もう4年連続で輸入車ナンバーワンという。
木:おかげさまで、はい。
F:輸入車で、しかもプレミアムブランドであるメルセデス・ベンツが「日本で一番売れている外国車」というのはかなりの“異常事態”ではないかと思うんです。他にも輸入車はたくさんあるのに、どうしてM・ベンツばかりが売れるのか? まずはこの理由を教えてください。
木:日本のお客様に我々メルセデス・ベンツをご評価いただき、たくさんご購入いただけることは、本当にうれしく、またありがたく思っています。なぜ売れるのかというご質問に対しては、前提として、自動車としての基本性能、つまり「走る、曲がる、止まる」という性能が優れているから。それに加えて、安全運転支援システムや最近出始めたMBUX(Mercedes Benz User Experience:対話型インフォテイメント・システム)などの最先端デバイスが、本国に遅れなく、ほぼ同じタイミングでローンチできているからだと思います。
F:他のインポーターは、本国よりもかなり遅れて出るものなのですか?
木:他社さんのことは、ちょっとコメントいたしかねるのですが、我々としては「(自社は)よくできているかな」と思っております。そしてもう1つは32車種161モデル(2019年2月取材時、6月時点では33車種159モデル)というラインアップです。
F:ひゃ、161モデル! いま日本ではそんなにたくさんの種類のベンツを売っているんですか。まさにフルラインアップ。
木:あ、モデルと言っても、エンジンの仕様が違えば別のモデルになりますからね。要するに価格ラインアップに載っている、という意味なんです。その中にはSUVもあればカブリオレもあれば、ハードトップのロードスターもあれば、2人乗り、5人乗り、7人乗り、ミニバンもある。さらにはハンドルの左右もありますから。
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