:納車されたときは、正直「うわ、デカい」と思いました(笑)。ですが実際に乗ってみると四隅の大きさが把握しやすく、違和感なく乗ることができました。いまこのGLのシリーズはA、C、E、Sと4車種出ていますよね。どうでしょう。夫婦2人で使うには、GLCの大きさがベストサイズなのではないでしょうか。GLAでは少し小さい感じがするし、Eになると今度は大き過ぎる。価格もEになると跳ね上がりますし。

 クルマの大きさに関しては、「慣れ」の部分が非常に大きいと思うのですが、マンションの駐車場なども考慮すると、Cのサイズがやはり適切ではないかと思います。え? GLSですか? あれは初めから検討対象外です(笑)。

F:ゴルフのときは乗り合いで行かれるのですか?

:方向にもよりますが、人を拾って乗せていくことが多いかな。ゴルフに限って言うと、快適に行けるのは2人までです。これは“輸入車あるある”なんですが、こんなに大きなクルマなのにキャディーバッグが入らない。斜めに積んでも3人でギリギリです。4人で行くのはとてもムリです。

F:ベンツのSクラスやBMWの7シリーズでもキャディーバッグは人数分積むことができませんからね。これは各メーカーのインポーターが頭を悩ませているところです。

「ここ、ウィンカーじゃありませんから」

 このキャディーバッグ問題に関しては、インポーターであるメルセデス・ベンツ日本の企画担当者が独本社とやり合って苦労している。インポーターインタビュー編で詳細をお話ししよう。

F:他に特に気がつかれた点はありますか?

藤井さんと南部の港で。
藤井さんと南部の港で。

:あとは操作系ですね。10年前のCから乗り換えても、まったく違和感なく乗れてしまうところは「さすがはメルセデス」と唸らされたものです。ちょっと戸惑ったのはシフトノブくらいでしょうか。GLCはコラムシフトで、国産車だとウィンカーがある右のハンドル横からシフトバーが伸びています。「ここは気をつけてください。ウィンカーじゃありませんから」、とディーラーの人には何度も言われました。間違える人が多いのでしょうね。

F:ああ、あれは最初戸惑いますよね。

:それとエンジン。前のCは2.5リットルのNA(自然吸気エンジン)だったのですが、今回のGLCは2リットルのターボエンジンです。やはり自然にグーッとパワーが出るのは排気量の大きなNAですね。回したときの気持ち良さというか、音の抜け感というか、ここは好き嫌いの問題なのでしょうが、前のほうが気持ちは良かったかな。車体も軽かったし。

F:なるほど。それではそろそろまとめに入りたいと思います。このGLC、人におすすめできますか。

2リットルターボエンジンは必要にして十分なパワーを絞り出す。
2リットルターボエンジンは必要にして十分なパワーを絞り出す。

:ライフスタイルにもよるのでしょうが、釣りだゴルフだとアクティブに暮らす方には最高のクルマだと思います。アイポイントが高く見通しがいいので、運転しやすいというのも魅力です。車高が高いから下を擦らないのも良い(笑)。

 いまSUVはブームになっていて、猫も杓子も、という感もあるのですが、やはりたくさん売れているクルマにはそれなりの理由があるのだな、と思います。今回も大切に手入れをしながら長く乗っていこうと思います。


 スポーツアイランド沖縄で乗るにはベストチョイスのSUV。
 その中でもひときわ輝きを放つスリーポインテッドスター、メルセデス・ベンツのGLC。
 つい最近、フェイスリフトが施されて熟成に磨きがかかってきた。

19年3月、フェイスリフトしたGLCが発表された(未発売)。
19年3月、フェイスリフトしたGLCが発表された(未発売)。

 次号はインポーターの方からお話をうかがいます。いや、クルマを輸入販売するのってホントに大変です。お楽しみに!

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