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毎朝、全員の顔をじっと見ている

F:レッドブルとトロロッソのエンジンはどう違うのですか。

:同じです。まったく同じ。僕らはそこに差異を付けない。でもまったく同じものを作るのって、逆に大変なんですよ。ピッタリ合わせるのって逆に難しい。

F:マネジメントについてうかがいます。クルマの数が倍になり、世帯も倍になりました。いうなれば自分の部署がイキナリ倍の人数になったような感じですよね。その管理はどうなさるのですか。

:僕はやっぱり、いかにしてみんなのモチベーションを高く維持するかを担っている。十人十色じゃないけど、いろいろなカラーの人がいるじゃないですか。その人たちが最大限実力を発揮できるように、縁の下の力持ち的にみんなをサポートできればいいかなと思いますね、レースの現場で。

F:昨年のレースで山本さんにお話をうかがった際、山本さんは朝から人の顔色をジッと見て、様子を確かめて、元気なのか気が抜けているのか、もし抜けているようなら声を掛けたりしたとお話されました。そういう対象が、倍になったということですか。

:まあ、でも倍になったと言っても、サーキットに来ている全員集めても30人弱だから。僕、最高で100人ぐらいをイッキに見ていたから(笑)。毎朝全員を見られるように、朝30分ぐらい時間使っていましたね。

 毎朝全員の顔をジッと見ていると、何となく見えてきちゃうんですよ。僕ができるマネジメントの一つはそういうことかな。組織っていろいろな細胞の組み合わせでしょう。人が1人いて、それをうまくつなぎ合わせて、きれいな集合体になって最大限力を出させるという。1人じゃ限りがあるでしょう。組織の力って、僕はそれに尽きると思うんだけどね。

 4月から、山本さんのタイトルはレーシング部長からホンダF1マネージングディレクターになります。具体的なお仕事はどのように変わっていくのでしょう。
 次はそのあたりに切り込みます。

 お楽しみに!

■変更履歴
記事掲載当初、本文中で「エグゼクティブディレクター」としていましたが、正しくは「マネージングディレクター」です。お詫びして訂正します。本文は修正済みです [2019/03/27 9:45]