どんな道でも「トコトコ」踏破してしまう!
道は徐々に険しくなってくる。タイヤが空転する程ではないが、念のため4WDにシフトする。ジムニーは軽快にトコトコと上っていく。2人乗車で荷物は載せていないので、試乗の条件としては「甘い」ほうだろう。この状態だと、急な坂道でもトルクの不満はない。
ラフロードにおけるジムニーは、「トコトコ」という表現がピッタリだ。

道はいよいよ険しくなってくる。大きな石がゴロゴロ転がっている。ここで4WDのローにシフトを入れる。
高:ここから先はヤバそうですね。下を当ててしまうといけないので、僕が外で見ています。慎重に運転してください。
窓を開けてマンちゃんの声を聞きながら運転する。
高:もうちょい右です。そのまままっすぐ。ああ、それじゃ下を当ててしまう。一回下がって入り直しましょう。
まさか、という程の大きな石も乗り越えていく。本当にすごい。また「すごい」と言ってしまった、本当にすごいのだから仕方がない。これで軽自動車なのだからすごい。

落石があったのだろう。道を塞ぐように石が転がっている。車外から誘導してもらって難所を脱出した。急な下り坂。アクセル、ブレーキの両方から足を外すと、自動的にブレーキをコントロールしながら最適の速度で下りていく機能も備わっている。ハンドリングに集中してください、というわけだ。
軽自動車であるのにジムニーがナメられないのは、本物だけが持つ「凄み」ではあるまいか。
スクエアな格好だけでなく、全身から漂うプロの道具としての「凄み」。これが不逞の輩を黙らせるのではあるまいか。一人では恐ろしくてとても走ることのできないような悪路で、そんなことを考えながら運転していた。

日を変えてシエラの試乗。こちらはトライアスロンの忘年会を兼ねた合宿があり、館山まで出かけた。ジムニーも良かったが、比べて乗るとやはり高速安定性はこちらのほうが格段にいい。それもそのはず、トレッドはフロント1395mm、リア1405mmあり、ジムニーと比べると前後とも130mmも広いのだ。トレッドの広さは特に高速コーナリングにおいて、安定性に直結する。エンジンが大きい分、運転も遥かにラクだ。
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