ハイブリッドと実感できるのは、走り出しのときと、深い雪の中を低速で進むときなどだ。じっくり押し出すように、モーターがジワジワ“効いて”いることが分かるのだ。

 SUBARUでは多くの車種にCVTが使われている。

 SUBARU内製の、この優れたチェーン駆動式トランスミッションは、エンジンの回転上昇と速度の上昇が一致しない、あのイヤな違和感のない、世界で最も優れたCVTであるのだが、それでも走り出しの際には微妙な遅れが感じられる。何と言うか、走り出す前にチェーンが噛むまでに(実際にはシームレスだからそんなはずはないのだが)コクッとワンテンポ遅れる感じがする。だが、e-BOXERはモーターのおかげでそのズレがない。これがなんとも心地良い。

 さて、SUBARUのAWDの実力とはいかほどのものであるのだろう。試しに深い雪の中に入ってみよう。ここは動画で見ていただくのが一番なので、ムービーでどうぞ。

この走破性をご覧あれ。深い雪の中に入ると、まるでモーターボートに乗っているような不思議な乗り心地。いや恐れ入りやした。

 いかがですかこの迫力。ああSUBARUでスキーに行きたい。再来週は苗場です。
 アメリカでもスノーベルト地域を中心に売れている理由がよくわかる。
 消費者は敏感でござる。

大黒柱、フォレスターの実力は?

 さて一方のフォレスター。

 レガシィ、インプレッサと並ぶSUBARUの文字通りの大黒柱。このクルマが売れなければSUBARUはガクッと傾いてしまう。人気も実績もあるクルマだから、5年半ぶりのモデルチェンジに際してもデザイン面で大きな冒険はできなかった。クルマに興味のない人が見たら、前モデルと見分けがつかないほどの「キープコンセプト」ぶりである。まるで過日のクラウンを見るようである。

試乗したのはフォレスターのX-BREAKという若者向けエクストリーム系の車両。こちらはハイブリッドではなく、普通のガソリンエンジンである。
試乗したのはフォレスターのX-BREAKという若者向けエクストリーム系の車両。こちらはハイブリッドではなく、普通のガソリンエンジンである。

 最低地上高は22cmと先のXVと比べるとこちらのほうが2cm高くなる。しかし不思議なことに腰高感はむしろXVのほうが強く感じられた。全体的なドッシリ感はフォレスターのほうが圧倒的に高い。同じ道を走っても、ハンドルの舵角修正はこちらのほうが明らかに少ない。要するにフォレスターのほうが乗っていて圧倒的にラクチンである。

 雪の中、氷の上でも、ハンドルを切ったほうに黙ってスッと曲がっていく印象だ。安くて速くて雪道でも安心なのだから、どこかの水道修理会社のCMのようなクルマである。こちらも動画でご覧いただこう。

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