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半年ばかり、某大学で……。

:会社ではもちろんですが、家でもずっと考えていますね。あ、無論開発のこともちゃんと考えていますよ。でも開発のほうは、人見(光夫・常務)とか前田とか廣瀬がいてビシッと締めてくれているので、相談を受けるぐらいの状態になっています。だから北米をどうするか。利益を上げるためにはどんな形にしていくか、やはりそこが一番時間を使って考えていることですね。あとはEV C.A. Spirit でのEVの話と。そして若手の教育。さらに地域の振興。それくらいですね。

F:なるほど。やっぱり幅広い。

:若い人を教えるのはおもしろいです。実は半年ばかり東京大学で授業を持っていたんです。産業論の授業。二十何年ぶりに自動車をやると言うので引き受けたのですが。

F:へぇ! 東大。マジメに勉強しそうですね。ちゃんと講義を聞きそう。

:ちゃんと聞きますね。もちろん聞いているフリだけのもいるし、中には寝ているやつもいた。チョーク投げてやろうかと思ったけど(笑)。

F:チョークがあればですね(笑)。その中からマツダを受ける人も出るのかしら。

:どうだろう。それは分からないです。ただ昔いくつか講演をやったことがあるんですが、講演をやると、その年の次の年ぐらいはどさっとマツダを受ける人が増えるんですよ。だから結構影響力があるのかもしれませんね。来年、再来年にひょっとしたら増えるのかもしれません。受講生でも4年生なんかは、経産省に内定が出ていますとか、そんなすごい子がゴロゴロいました(笑)。

F:優秀な新入社員に入ってもらって、社員数もどんどん増えて、規模としてマツダがドーンと大きくブレークスルーする日が来るのでしょうか。将来的に。

:いや。それはないですね。先にマツダは、ここしばらく年間5万台ずつのペースで(生産が)増えていると言いましたが、1つの工場が作れる台数は年間におよそ20万台です。5万台ずつというのは、まだ各地の工場の余裕があった部分を改良して、少しずつ増やしてきた結果です。これ以上ボンと数を増やすとなると、新たに工場を建てるのか、という話になってくる。そういう意味では、なかなか一気には上げられない。そもそも台数ばかり追求してもダメなので。

F:台数よりも利益率が大事ということですか。

:そう。やっぱり利益率を上げて行かないといけません。

小島:フェルさん。本当にもう時間が……藤原は今日中に広島に戻らなくちゃいけないんです。

F:わかりました。長々と引っ張って失礼いたしました。たくさんいいお話をお聞きできました。ありがとうございました。

 8週間の長きに亘ってお送りした、藤原大明神大降臨祭。
 お楽しみいただけましたでしょうか。
 副社長に就任され、お立場は大きく変わりましたが、その舌鋒は些かの揺るぎも鈍りもありませんでした。

 実は原稿で書いた以外にも、広報本部長がフランス国旗のように真っ赤になったり真っ青になったり、はたまた頭マッシロの状態になられたりトリコロールに変化するシーンが何度もあったのですが、その内容が他社のことや某国政府のことで、ヘタに書き散らかすと関係各位に迷惑がかかる可能性もありますので割愛させていただきました。

 これがライブトークだったら、と思うと煽った私もヒヤヒヤいたします。
 ライブ、やりたいですね。

 さて、来週からはスズキのジムニーの記事が始まります。
 いやはや大変なクルマです。お楽しみに!