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:もちろん売っています。売っているし人気色でもある。クルマ単体だけでなく、街に溶け込んで、ストリートで映えますからね。あの色はやっぱり、街中で走っていると「他とはちょっと違うな」というふうに受け取ってもらえます。

F:なるほど。大変よく分かりました。ありがとうございます。それではいよいよ本題に入ります。最近マツダでは「心と体を元気にするクルマづくり」ということを標榜しておられます。これはどういうことですか。ついにマツダもサプリを売り出すのか、と訝しく思っていたのですが(笑)。

マイトのY:また始まったよ……。

F:マツダ向洋健康自然食品とか別会社を立てて、膝の痛みが軽くなった“気がします”、と。あれ、痛みが消えますと言い切っちゃうと薬事法に引っかかるから、みんな「気がします」って書き方で逃げるんだよね。サプリはみんなそう。

マイトのY:お約束はいいからクルマの話をしろってんだよ!

運転は身体よりも心に効く

:ここは虫谷先生に入っていただくと非常によく分かると思うんですが(「『人の潜在能力が…』マツダは何を始める気?」)、どっちかというと我々は体よりも心だと思っているんですよ、本当は。

F:体よりも心……それはどういう……。

:心というか、頭というかね。運転する行為って、実はものすごく頭を使っていますよね。運転する中で視界へ入ってくるものを認識して、判断して、それからこう操作をしなくちゃいけない。その間、頭が働いているじゃないですか。

F:確かに。あまり意識はしていないけれど、実は頭をフル回転させています。

:そういう意味で、クルマを運転するということ自体、非常に頭を動かすし、何とも言えない歓びも感じる。例えばある場所から他の場所へ移動して、その行った先で何かを楽しんだりすると、そこで心が満たされ、心が健康になるじゃないですか。家に閉じ籠もってじっとしているより充足感があるじゃないですか。CX-5を出した後に、みなさんに言われたのは、「このクルマを買った後、土日に家にいることがほとんどなくなった」という話。

F:CX-5に乗って、週末はどこかに出かけると。

:そう。出かけると。土日は家でゴロ寝してテレビを見ていた人が、CX-5を買って以降、急にアクティブになって外に出るようになったと。

F:一台のクルマを買ったことにより、ライフスタイルそのものが変わってしまったと。

:そうなんです。変わってしまったと。それでものすごく充足感があって、ものすごく元気になって毎日楽しいと。そんなレターがどんどん返ってくるんですよ。そういう意味で、クルマの運転をして、そのクルマで頭を動かしながらどこかに行くということは、非常に心を満足させるんだなと。クルマを運転することによって、心と体の健康を向上させることができるのではないかと。

F:なるほど。これはいいお話ですね。

:今は歳をとると免許を返上しろとか言われるんですけど、あれをやっちゃうと、もう一気に歳をとってしまうんですよ。加齢が速くなってしまう。