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 恒例の藤原大明神新春大降臨祭。

 今年はお堅く「新NAFTA」ことUSMCA(United States-Mexico-Canada Agreement)の話題から始まった。

 “取り敢えず”は自由貿易が維持された内容のUSMCAだが、一方で保護主義的な色合いも濃いものだから、マツダに限らずアメリカで商売する産業界は無論「大歓迎」というわけではない。やれ新NAFTAだ、保護貿易だと大騒ぎされているが、実はUSMCAは、“まだ” 施行されていない。これから各国議会の批准手続きを経て発効に至るのだ。

 そしてご存知の通り、アメリカ議会は昨年11月の中間選挙で、民主党が下院を奪還している。USMCA批准を急ぐトランプ大統領は、だからこそ年末にあえて現行NAFTAからの離脱を記者団に示唆したのだ。

 と、こんな背景を念頭に置きつつ前回の続きから。

藤原清志・マツダ副社長

アメリカ市場でマツダにないもの

F:(前カリフォルニア州知事が、先のCOP24で「アメリカは抜けたとしても、ウチの州は帰ってきますぜ」とスピーチしたことを受けて)環境規制についてはアメリカも一枚岩じゃないんですね。とはいえ、やはりアメリカは「大食いグルマ」が売れています。全米自動車販売のトップ3が大型ピックアップトラックという驚愕の事実があります。

藤原清志・マツダ副社長(以下藤):それはそうですね。

F:マツダのラインナップにピックアップトラックはありません。そのあたりはどうでしょう?

:苦しいですよね。

F:苦しいですか?

:苦しい。

F:これから追いかけて造るということはありませんか?