欲深く、悩み深い「ざんねんな」ニンゲンが動物から学ぶべきこととは? ベストセラー『ざんねんないきもの事典』のほか、多くの図鑑監修を手掛ける動物学者の今泉忠明氏に聞きました。その3回目。

(※この動画は日経ビジネスのコラム「有訓無訓(人は欲深い残念な生き物。だからこそ生を充実させられる)」取材時にスマートフォンで撮影しました。スチルカメラのストロボが光ることがあります)

(聞き手:常陸佐矢佳)

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これまでのキャリアについてお聞きします。基本的に在野で研究を続けてこられたのはなぜでしょうか?

今泉氏:お呼びもなかったんですよ。......本当のことを言えば、そういう話がきたときには自分が固まっていましたから、「今さらお引き受けしても」という気持ちがありました。それで上野動物園以外のお申し出についてはすべて断りました。経験主義なので、誰かに教えることには向いていないんですね。森に一緒に行ってもあえて転んだりするのを待ちます。痛さも経験しないと分からないから。特に自然の中では経験が何よりも大事なので、教えることがないんですね。小さい子たちにもそう接しています。

 上野動物園には結局、4年間いました。この時です。子どもたち、女性たちに動物のことを教えていかないといけないと悟ったのは。そうしないと学びが次世代に引き継がれないんですね。

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