中国プラットフォーマーの御三家といえば「BAT(バイドゥ、アリババ、テンセント)」の3社だが、近年は新御三家と呼ばれる「TMD(今日頭条、美団点評、滴滴出行)」が存在感を強めていることは前回、述べた。だが、中国には忘れてはいけないプラットフォーマーがまだいる。小米(シャオミ)だ。

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第4回 BATからTMDへ、これが中国の新プラットフォーマーだ

 小米は中国のスマートフォンメーカーとして知られる。SNS(交流サイト)を活用して「米粉」と呼ばれる熱心なファンを獲得し、2014年には中国のスマホ市場で韓国サムスン電子や米アップルを差し置いてトップシェアに上り詰めた。その小米がいよいよ日本市場に進出した。

12月9日、日本市場参入の発表会で、1億画素のカメラなどを搭載したスマホを披露する小米のスティーブン・ワン氏(写真:共同通信)

 12月9日に都内で開いた発表会。5個の高性能カメラを背面に配置したスマホの最新モデル「Mi Note 10」が目玉となった。有機ELディスプレーを搭載しながら、価格は5万円台。割安感に集まった人たちは歓声を上げたという。

 小米がこの日発表したのは、スマホだけではない。ウエアラブル端末や炊飯器なども日本市場に投入するという。炊飯器はネットにつながるIoT機能を備え、遠隔操作もできる。スマホだけでなく、家電なども売ることで、日本で小米ブランドを浸透させる戦略だ。

 10年に創業した小米が一貫して探ってきたのが、「スマホを軸としたエコシステムづくり」だ。ネットでつながる家電を売り出すのも、その延長線上にある。中国では19年に、小米のテレビ出荷台数がトップに立つ見通し。スマホに加えて、ネットにつながる家電の種類を増やすことで、顧客との接点を広げている。

 順調に成長を果たしているように見える小米だが、苦難を味わった時期もある。

 中国のスマホ市場でトップに立ったのもつかの間、16年には華為技術(ファーウェイ)やOPPO(オッポ)、vivo(ビボ)の中国スマホ勢の攻勢を受け、シェアは4位にまで落ち込んだ。そこからの立て直し策には3つのポイントがある。

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