中野氏:近いところだと、2012年のロンドン開催が参考になるかもしれないですね。

頼藤氏:開催3、4年前にはリーマン・ショックで下がっていますが、2年前からは持ち直して横ばいになっていますね。見るべきポイントは、他のケースでも開催翌年はほとんどが下がっていることです。

頼藤氏:東京五輪も開催後は景気が悪くなるかもしれないですね。

中野氏:東京がこの赤い線ですね。これがどう行くのかと。

頼藤氏:このグラフでは3年前までしか表示されていないんですが、2年前が2018年に当たるデータがありまして、それが0.7%。日本経済新聞社のNEEDS(総合データバンクサービス)によると、2019年は0.5%、2020年は0.7%になると予測されています。

中野氏:いずれにしても超低空飛行です。

頼藤氏:1年後は軒並み下がっていますから、東京も下がってしまうおそれはある。

中野氏:五輪で景気が底上げされるという期待は間違いなくありますが、今のデータによると、その期待は数字には顕在化していないということですよね。

頼藤氏:思ったより、景気が刺激されていないということでしょうか。

中野氏:ただ例えば、不動産はぐんと値上がりしました。

頼藤氏:確かに建設業界は活況を呈しています。

中野氏:五輪の関連施設など、湾岸地域では続々と建っていますよね。

頼藤氏:開催後5年や10年で取り壊す建物もあるみたいですが。

頼藤氏:実質GDP成長率はこんな推移ですが、五輪はまた開催国のビジネスをお披露目するような場所にもなっています。日本は観光、スポーツ、シェアリング、エネルギー関係、教育、クリエーティブなものといったところに力を入れたいところです。

中野氏:夏の五輪はその要素が特に強いイベントですよね。日本というよりもあくまでも東京のアピールがメインになってくると思います。

頼藤氏:経済産業省などによると、観光客誘致については、2020年には4000万人、2030年には6000万人を目指す計画です。

中野氏:現実的な感じがしますね。

頼藤氏:外国人旅行客の消費額としては2020年で8兆円、2030年で15兆円を目標としているとか。