頼藤氏:次に3%から5%へと増税した1997年4月のタイミングを見ていきます。導入してから下落傾向になっていますね。
中野氏:そもそも日本の国力の衰えや不良債権問題、アジア通貨危機などと重なっている時期なので、一概に消費増税の影響とは思えません。
頼藤氏:バブルが崩壊したときに5%に上がったということですよね。次の増税のタイミングが2014年4月で、5%から8%へ上がった。
中野氏:これは記憶に新しいですよね。
頼藤氏:増税を受けても、上がっていますね。
中野氏:増税を好感して上がっているように見えますが、このときアベノミクスが始まってまだ初期の段階です。そしてアベノミクスが順調に推移して、この勢いがあれば3%増税したってクリアするわということで、結構強引に増税施策を打ったわけですね。その後数カ月たって実体経済にどう影響があったかという景気指標が出てきました。恐らく想定したよりも大きな落ち込みが結果として見えてきて、マーケットはネガティブに動いたと、記憶にもあります。
頼藤氏:8%に増税したから景気が思ったよりも拡大せず、少し早かったのではないかという議論がありましたね。
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