本郷和人と学ぶ「天皇の日本史」

完結
取り上げるテーマは、
・日本ブランドの確立
・日本の女帝たち
・天皇になろうとした男たち
・天皇を支えた忠臣
・天皇と宗教
など。
博覧強記で知られる本郷和人・東京大学教授が、さまざまなエピソードを紹介しつつ、分かりやすく解説します。(写真は天智天皇の肖像画、 提供:アフロ)
11回
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#1
退位した王は「a retired king」、では上皇は何という?
今日から「本郷和人と学ぶ『天皇の日本史』」を始めます。天皇にまつわる日本史を一緒にひも解いていきます。
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#2
日本史で大事なのは「地位」「人」「血縁」より「家」
世襲を重視したのは世界に共通する流れ。その中でも日本は世襲を非常に重視してきました。中国は才能を重視し、科挙によって官僚を選んで国家を運営させました。一方、日本に科挙のような試験はなかった。…
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#3
日本が独立国であることを示した天智・天武・持統天皇
今回のキーパーソンは天智・天武・持統の3天皇。この3天皇の時代に日本という国が出来上がった。この頃に「日本」という国号、「天皇」という呼称ができた。そして「日本」は「天皇」が治める国であると…
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#4
持統天皇が即位したのは、孫を皇位につけるため
今回は、日本史における女性天皇の役割に注目する。多くの女性天皇は、意中の男性天皇が即位するまでのつなぎの役割を果たした。持統天皇は、孫の文武天皇を即位させるべく皇位に就いた。唯一の例外は〇〇…
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#5
天皇になろうとした男たち
今回は、天皇になろうとした男たちを取り上げる。僧侶である道鏡は天皇家の血縁ではないにもかかわらず、「天皇にしよう」という話が持ち上がりました。女性天皇である称徳天皇が寵愛したからです。未婚の…
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#6
天皇に忠節を尽くした忠臣たち
今回のテーマは天皇家に忠節を尽くした忠臣たちです。江戸時代に儒学が定着するまで、天皇に尖った忠節を尽くす人物は現れなかったように思います。そんな中で、忠臣として挙げられるのは和気清麻呂と楠木…
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#7
武士の台頭に抗った天皇たち
今回のテーマは武士の台頭に抗った天皇たちです。キーパーソンは後鳥羽上皇と後醍醐天皇。後鳥羽上皇は鎌倉幕府を倒すべく、承久の乱を起こしました。自らの軍事力を持っているわけではないものの、有力御…
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#8
伊勢神宮を参拝した天皇は? しなかった天皇は?
天皇は神道のトップです。ただし、持統天皇が伊勢神宮を参拝して以降、長い間、天皇が同神宮を訪れることはありませんでした。この間、天皇のより身近にあったのは仏教です。真言・天台の2つの密教が朝廷…
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#9
私が「令和」に噛みついた(?)理由
天皇にまつわるは基本的な言葉を取り上げる。「践祚」と「即位」。「新皇」と「王」の違いは何? そして、本郷氏が私が新元号「令和」に噛みついた理由は?
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#10
「天皇は権力は失ったが権威は持ち続けた」は本当か?
キーパーソンは後嵯峨天皇と正親町(おおぎまち)天皇。「天皇は権力は失ったが権威は持ち続けた」という説がある。権力を伴わない権威は存在するか? 権力を伴わない権威は、権威と呼べないのではないか…
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#11
徳川幕府打倒の中心に天皇がいたのはなぜか?
天皇と政治の関係を考える。キーパーソンは後水尾天皇と明治天皇。江戸時代の天皇に残った権限は最後は元号の制定だけだった。では、なぜ徳川幕府打倒の中心に天皇が据えられたのか。この理由を考える際の…
講師

本郷 和人
ほんごう・かずと
東京大学史料編纂所教授
1960年生まれ。東京大学・同大学院で日本中世史を学ぶ。専門は中世政治史。史料編纂所で古代資料部門を担当する。著書に『考える日本史』『承久の乱 日本のターニングポイント』など。
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