鎌倉街道を通って国道246号へ

 金王八幡宮前に戻り、再び鎌倉街道(八幡通り)をたどろう。

 鎌倉街道を道なりにカーブしながら進むと、やがて道の下を首都高速道路が走る六本木通りに出る。渋谷2丁目交差点だ。交差点を渡って直進すると、右手が青山学院大学の敷地だ。その反対側、左手を見ると、少し下っている道がある。これも先ほど紹介した黒鍬谷の痕跡だ。鎌倉街道は黒鍬谷に沿った高台を通っていたのだ。

渋谷2丁目交差点を渡ってすぐの辺り。道が左手に下っていることが分かる。黒鍬谷の名残だ。右手に見えるのは青山学院大学の敷地
渋谷2丁目交差点を渡ってすぐの辺り。道が左手に下っていることが分かる。黒鍬谷の名残だ。右手に見えるのは青山学院大学の敷地
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矢印のところが上の写真を撮影した場所だ
矢印のところが上の写真を撮影した場所だ
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 この通りはやがて国道246号(青山通り)にぶつかって終わる。往古の鎌倉街道が今と同じように青山通りと合流して終わっていたのか、あるいは原宿の方に抜けていたのか、今となっては分からない。江戸時代前期の地図でも詳細は不明だ。

1673年発行の江戸外絵図(国立国会図書館デジタルコレクション)より。江戸時代前期の地図を見ても鎌倉街道は矢倉沢往還(今の青山通り)にぶつかったところで切れていることが分かる
1673年発行の江戸外絵図(国立国会図書館デジタルコレクション)より。江戸時代前期の地図を見ても鎌倉街道は矢倉沢往還(今の青山通り)にぶつかったところで切れていることが分かる
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