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 大型開発プロジェクトで変貌しつつある東京。その注目エリアをピックアップし、地域の歴史や地形と絡ませながら紹介していく連載です。現地に残る史跡、旧跡のルポも交えて構成。歴史好きの人のための歴史散歩企画としても楽しめます。変貌する「ネオ東京」の“来し方行く末”を鳥瞰(ちょうかん)しつつ、歴史的、地勢的特性を浮き彫りにします。

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渋谷の地形と歴史を楽しむ散歩ガイド

 前回は再開発の節目を迎える2027年度に向けて変貌する渋谷を紹介した。今回はその渋谷の“来し方“を探ってみよう。

 渋谷には中世の頃「渋谷城」を中心とした集落がすでにあり、街道が通っていた。江戸時代には今の国道246号の前身となる矢倉沢往還(大山街道)がそれなりににぎわっていた。明治から大正にかけて渋谷川の谷地に沿って南北に走る鉄道が開通して発達。高度成長期には各種鉄道に合わせて商業ビルが立ち並んで一大繁華街を形成する。しかし、急激かつ無秩序に発展したため迷宮化が加速してしまう。それを一新すべく一大再開発が始まった……。その成果やいかに、という歴史を前回までの連載で、追ってきたわけだ。今回はそれらを踏まえつつ、高層ビルがにょきにょきと生えてきた渋谷駅周辺の歴史を遡る散歩をしようという話。

 せっかくなので、渋谷の再開発を味わいつつ、昭和から中世を楽しむコースを用意してみた。

 こんな感じである。

渋谷歴史散歩コース
白い線が古道。赤い線が今回の散歩コース。渋谷ストリームをスタートし、東急東横線線路跡を並木橋まで歩く

 今回と次回の2回に分けて紹介する。参考に、この連載の第1回で掲載した現在の再開発プロジェクトの地図も置いておこう。

渋谷駅周辺の主な再開発プロジェクト地図