大型開発プロジェクトで変貌しつつある東京。その注目エリアをピックアップし、地域の歴史や地形と絡ませながら紹介していく連載です。現地に残る史跡、旧跡のルポも交えて構成。歴史好きの人のための歴史散歩企画としても楽しめます。変貌する「ネオ東京」の“来し方行く末”を鳥瞰(ちょうかん)しつつ、歴史的、地勢的特性を浮き彫りにします。
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アーバン・コアと歩行者デッキとはなにか
前回は戦後の渋谷の移り変わりと再開発の過程を追ってきた。だが、分断された渋谷がどうなるのかが、まだ見えてこなかった。逆に工事が進む過程で、渋谷はさらに“迷宮化”しているようにも見えた。そこに登場してくるのが「アーバン・コア」だ。
アーバン・コアは渋谷駅周辺の再開発について回る言葉だが、これがなかなかピンとこない。
簡単にいえば、垂直方向の動線がアーバン・コア、水平方向の動線が歩行者デッキ(これはまあ言葉のまんま)だ。
アーバン・コアは2012年の資料によると、(渋谷マークシティの入り口を含めると)全部で9個設置されることになっている。
これらのアーバン・コア内に設置されたエスカレーターやエレベーターで地下と地上を結ぶ。
渋谷駅周辺の再開発で利用されているアーバンコアは3つ。1つは渋谷ヒカリエの入り口にあるアーバン・コア。地下3階の東急東横線と東京メトロ副都心線の改札フロアからエスカレーターやエレベーターで上層階につながるのがそれで、楕円形のデザインになっている。


地下の東急東横線・東京メトロ副都心線の改札口を出たらアーバン・コアのエスカレーターで上に登るとそのまま渋谷ヒカリエの入り口だ。渋谷ヒカリエの「アーバン・コア」の2階部分は渋谷駅へ通じる歩行者デッキとつながっている。
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