今、品川駅には中央の自由通路を挟んで南北にコンコースがある。南側のコンコースは駅構内のショッピングエリア「エキュート」が展開されるなどいち早く開発されている。それに比べると北側のコンコースは単なる通路に近い存在だ。その通路が広くなり、南と同じく商業施設が整備されることになりそうだ。北側コンコースには東西に改札が2つ新設され、西側の新改札の前には、空中デッキ上に北口駅前広場が造られる。

 広場に出ると目の前には、グローバルゲートウェイ品川のビル群が立ち並ぶ風景を見られるだろう。そして、そこから歩いて高輪ゲートウェイ駅へも行けるようになるはずだ。

 京浜急行品川駅も大改造される。現在2階の高さにあるホームがJRと同じ地上レベルとなり、JRと並列して並ぶことになる。京急の地上化によって、品川駅の東西を結ぶ自由通路も変わる。2階の高さのまま通路を延ばして第一京浜をまたぐ通路を造れるため、今のように地上に降りて第一京浜を渡らなくても、駅西側の街区に行けるようになる。また、第一京浜をおおう歩行者デッキが造られ、そこには次世代型交通ターミナルが設けられる予定だ。これらの改造は27年の完成を目指して進められる。

 京浜急行の線路も変わる。新馬場駅の北から地上を走っている線路を高架化し、八ツ山橋にある踏切を含む3カ所の踏切をなくす計画だ。これらは29年度の完成を目指す。八ツ山橋の鉄橋と踏切という北品川の見慣れた風景もしばらくするとなくなる運命にあるのだ。

 
八ツ山橋の鉄橋を渡る京浜急行とその下を走る山手線。八ツ山橋から撮影
八ツ山橋の鉄橋を渡る京浜急行とその下を走る山手線。八ツ山橋から撮影
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旧東海道を横切る京浜急行の踏切。この地点は高架となり、踏切はなくなる(品川駅側を背に撮影)
旧東海道を横切る京浜急行の踏切。この地点は高架となり、踏切はなくなる(品川駅側を背に撮影)
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 さらに、構想レベルでしかないが、東京メトロ南北線と都営三田線が乗り入れている白金高輪駅から線路を品川駅まで延伸させるという計画まである。京浜急行がかつて夢見た東京市街への乗り入れを思い起こさせる話ではないか。

 品川駅周辺の再開発の完成目標は27年。なぜこの年かというと、リニア中央新幹線が開業する予定だからだ。リニア中央新幹線のターミナルは品川駅、品川がリニア中央新幹線で東京へ来る人の玄関口になるわけで、それに向けての一大プロジェクトなのである。

 東海道の江戸への玄関口だった品川宿のそばを日本最初の鉄道が通り、日本最初の鉄道駅(のうちの一つ)ができたのに、東京駅に玄関口の座を奪われてしまった品川。だが、いつのまにか東海道新幹線が止まるようになるわ、大規模再開発が始まるわ、地下深くにリニア中央新幹線の駅ができるわで、一気に変貌しようとしている。日本初の鉄道誕生から150年かけた品川の大逆襲といっていいかもしれない。

(次回 「高輪ゲートウェイ駅 第4回」に続く)

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