日本最初の鉄道は品川止まりだった

 日本最初の鉄道といえば「横浜~新橋間」。明治5年(1872年)に開業したことになっている。

 が、厳密にいうと、ちょっと違うのである。最初に開通したのは「横浜~品川」間なのだ。

 品川~新橋間の工事が予定より遅れ、明治5年5月に一足先に「横浜~品川」間が開業したのである。当初は途中駅がなかったので、日本最初の駅は「横浜」と「品川」なのである。

 そして9月になって、新橋までつながり、大々的なイベントが行われたのだ。

 品川駅は日本最初の駅ということで、昭和28年(1953年)に品川駅改築落成祝賀協賛会によって記念碑が建てられている。第一京浜を背にして駅の正面にあるのに、気づかれにくいという絶妙な場所に立っているので知らない人もいるのではないかと思う。

 駅のタクシー乗り場の向こう側に駅の方を向いて立っているのである。

品川駅創業記念碑。駅の正面に立っている。後ろは第一京浜だ
品川駅創業記念碑。駅の正面に立っている。後ろは第一京浜だ
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第一京浜側から見るとこう。気づかずに通り過ぎていた人も多いのではないか
第一京浜側から見るとこう。気づかずに通り過ぎていた人も多いのではないか
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 記念碑の裏には日本最初の鉄道時刻表が刻まれている。

 その時刻表によると、1日2往復。横浜~品川間直通で、上り列車は横浜を午前8時に出て品川に8時35分着。ノンストップ、35分で結んだのである。

 今はどうかというと横浜駅から品川駅まで東海道本線(上野東京ライン)で17分。

記念碑の脇にある解説文。碑の裏面に当時の時刻表や料金が刻まれていることが説明されている
記念碑の脇にある解説文。碑の裏面に当時の時刻表や料金が刻まれていることが説明されている
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