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 せっかく新しいホームができたのに、苦行に見舞われるとはいただけない。今を去ること約7年前の13年、東急東横線の渋谷駅が地下5階に潜ってしまったとき、「駅が遠くなった」「乗り換えに時間がかかる」「動線が分かりにくい」と散々な評判だった。それと同じように、利用者に我慢を強いることになったのだ。渋谷周辺の再開発はそうした苦行を伴うという意味では、ストレスフルだ。

 しかし、朗報もなくはない。20年1月29日、JR渋谷駅に「中央東改札」ができる。19年11月にオープンした渋谷スクランブルスクエア(第Ⅰ期)東棟の目の前に出られる改札だ。駅の東側や銀座線渋谷駅にアクセスしやすい。この改札ができれば、中央改札前の混雑は緩和されるはずだ。もう少し早くオープンしていればと思いたくなる。

埼京線、湘南新宿ラインのホーム側にできる中央東改札は中央改札前の混雑を緩和させるだろう。JR東日本のリリースより
中央東改札の予定地。列車案内掲示板が乗降客の歩く方向と並行して設置されている。今は見にくいが、白い壁の部分が取り払われて改札口になれば、改札口の正面にこの掲示板が位置することになり見やすくなるはずだ

それでも、苦行は続く。たぶん7年間

 銀座線、京王井の頭線、JR線を巻き込む渋谷駅改造の波はこれからが本番だ。旧渋谷駅のホームがあった東急東横店西館、そしてその南につながる南館を取り壊し、渋谷スクランブルスクエア(第Ⅱ期)の工事が始まるからだ。そのため東急東横店西館と南館は20年3月末をもって閉館する。そして27年度竣工を目指し、約7年間かけて新たなビル造りが進む。

 実はこの工事、京王井の頭線の利用者にとって、大きな影響を及ぼす。現在、井の頭線からの乗り換え客は改札を出たあと、非常に広い連絡通路を通ってJR線や銀座線へ向かう。真っすぐ進めば、山手線外回りの玉川改札だし、玉川改札にぶつかったところを右に曲がれば、JR中央改札へ向かうための階段にたどり着く(1ページ目の写真の場所)。銀座線の改札はその先だ。京王井の頭線利用者にとって、とても大事な動線なのだ。

京王井の頭線の改札を出た先にある連絡通路。連絡通路の真ん中に見える階段を上れば、かつては銀座線の旧乗車ホームへ行けた。左右にある通路を進めばJR玉川改札や中央改札へ行ける。階段のあるあたりから先は、東急東横店西館の中だ