世界中から多様な管理職候補や学生が学びにやってくるスペイン・IEビジネススクール。同校を長年率いてきたサンチアゴ・イニゲスIE大学学長は、様々な国のビジネススクール教育に関わり、事業機会を探しに海外展開を志す起業家をこれまで大勢、育成してきた。米国や英国とは少し違った南欧の視点から、価値観の多様化と分断が進む混沌とした世界で、いかにしてマネジャーとして生き抜いていくべきか、心構えや視点、発想の切り口などについて、日本やスペインの事例を挙げながら講義する。
- 01 今は「日本再興」の最中だ
- 02 コスモポリタンマネジャーになろう
- 03 大企業を変革した女性経営者
- 04 海外進出、これをやったら失敗する
- 05 デジタル化とグローバル化を生きる
- 06 ボーダーレスで勝つ3つの黄金ルール
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ビジネスを海外展開するかどうか、決めるうえで一番重要な視点とはどのようなものですか。
サンチアゴ・イニゲス(スペインIE大学学長):ではまず、国際ビジネスとグローバリゼーションについてお話します。グローバリゼーションが大きな試練にあると言われています。過去30年のグローバリゼーションが、今逆行していると。しかし、3つの点から考えれば、まだまだ希望があります。
ミレニアル世代は、それ以前の世代よりはるかに考え方がグローバルです。ポピュリストや国粋主義者がいても、支持者は高齢層です。これこそが希望です。若年世代は経済活動にあたって、グローバル化を熱望しています。
2番目の希望は、テクノロジーです。世界はフラット化しました。世界のどこにいても、容易に起業できます。起業家にとって、大きなチャンスです。大企業、多国籍企業にとってもチャンスです。
- ●グローバリゼーションの3番目の希望とは?
- ●悪化する国際的な政治関係にとって、国際ビジネスとは?
- ●今、日本企業に来ている波とは?
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