メッシもイニエスタもバルサだから活躍できる

中竹:個人の哲学とチームの価値観のバランスはどう取ればいいのでしょう。一流のアスリートや一流のビジネスパーソンは、自分の強みや哲学を持っていて、それが、彼らが一流たるゆえんでもある。それをどのようにチームに融合させていけばいいのでしょうか。進化し続けるには、何がカギとなるのでしょう。

リアド:今のバルサの強みの一つは、贅沢(ぜいたく)なことに、メッシという世界最高の選手がいることです。彼のスキルがチームの価値を保っています。しかもメッシは、技量が優れているだけではなくて、チームへの貢献度も高く、組織の一員としての振る舞いも立派です。チームのため、街のために、喜んで最大限の自分の力を発揮できる選手です。

ソスナ:バルサの選手たちは、献身性にあふれています。メッシもそうですよね。世界中のどのチームにも行くことができて、十分な報酬をもらえるはずのメッシが、バルサを離れたくないとずっと言っている。イニエスタも、シャビも、ブスケツも同じです。

 彼らの多くは、もしほかのチームに移籍したら、パフォーマンスが落ちてしまうかもしれません。アルゼンチン代表チームでのメッシが好例ですよね。バルサでは活躍しているのに、アルゼンチン代表チームで彼は結果を残せず、国際大会でのタイトルがなかなか取れません。

 それはバルサのシステムが、メッシに力を与えているからなんです。サッカーはチームプレーであり、オーケストラの演奏のようなものですから。

中竹:ビジネスパーソンは、バルサやラ・マシアのシステムからどんなことを学びとれるでしょうか。

リアド:人は勝利を目指しているとき、とりわけ仲間とともに勝利を目指すときには、まず自分が仲間に囲まれていると理解することが第一です。バルサの流儀から学べるのは、仲間とともに向上することの大切さです。

 バルサはどんなときも人への気配りを忘れず、短期的な考えに縛られません。最高のコーチングを施しながら、長い目で選手や人の成長を見守り、報われるまで努力を続けていきます。勝利のために学び続け、未来へと希望をつないでいく。

 あなたの会社や組織に、そういう雰囲気があるでしょうか。これは常に問い続けたいですよね。