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西野:メアさんのような外交の専門家が反対しても、トランプ大統領は予測不可能。本人が強行するのでは?

メア氏:難しいと思います。1970年代にカーター大統領も在韓米軍の撤退をほのめかしましたが、議会からの反発が強く、できませんでした。

 ただ、私が懸念しているのは、文政権です。これ以上、北朝鮮や中国への接近が進むと、次第に在韓米軍の意味がなくなってしまう。2年くらい前から、米韓は大規模な演習をやっていません。文氏が様々な制限をかけており、トランプ氏もそれに応じてしまっている。

 軍にとって一番重要なことは訓練。これ以上、まともに訓練できない状態が続けば、米国防総省も、韓国に軍隊を置く意味を、再考しなければならなくなります。

山川:練度が低下して、抑止力にならない?

メア氏:そうです。それが今、私が最も懸念していることです。だから、トランプ氏よりも文氏の意向に左右される。

西野:そうした状況を踏まえ、2つ目の川柳です。

アメリカ軍 撤退したら どうなるか

メア氏:在韓米軍が撤退するということは、朝鮮半島が北朝鮮と中国のものになるということです。非常に危ない。

 そして、米軍が韓国から撤退したら、行くところは日本しかありません。韓国にいるアメリカの空軍と海軍は日本に来るでしょう。韓国にいる陸軍は大砲や戦車を持っていてあまり機動性がなく、来ないかもしれませんが。

山川:日本の役割がより大きくなり、負担も増す?

メア氏:韓国から米軍がいなくなったら、地域が不安定になる分だけ、日本の役割は増します。とりわけ中国への対処が難しくなります。

 数では対抗できませんから、日米のネットワークや統合性で対処するしかない。日本も集団的自衛権が行使できるようになったので、できることは増えました。もちろん日米でなく、日米韓のネットワークで対処するのが望ましい姿です。