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5割負担の時代が再び来る!?

山川:増田さんが言いたいのは、西野さんが高齢者になる頃には5割負担になると……。

増田氏:それくらいのことを覚悟しつつ、3~4割でとどめる努力をするしかありません。だからこそ、今のうちから世代間格差をならす必要があるのです。

 それから医療にそんなにおカネがかからないように、予防医療や、データに基づく薬剤費の抑制など、トータルで対策をとっていく必要があります。

山川:西野さん、5割負担って大変ですよ。現在、1割負担の高齢者でも、年金だけではカツカツの生活だと言っているわけですから。

西野:……。

増田氏:若い人たちは病気にかかることが少ないので、実感が湧かないでしょう。しかし年齢を追うごとに、病院にお世話になる回数は増えます。その際、5割負担というのは大変なことだと思う。

山川:そうすると、現在の70~74歳は2割負担ですが、現役世代が70歳になったときに、3割から2割に下がることも期待できませんね。少なくとも3割のままになることは覚悟した方がよさそうです。

増田氏:それぞれの世代が、今の負担をそのまま続けるというのは、制度としては、いい姿かもしれません。

西野:新聞記事を振り返ると、75歳以上の負担を2割に引き上げる話は、ずっと前から議論されていたようですね。

増田氏:私が総務大臣だった2007~08年当時もその話はありました。当時は負担増のことを「痛み」と表現していました。

 私はこれを痛みと言うのはいかがなものかと思います。世代間で見れば「もらい過ぎ」であって、2割に引き上げるのは「節約」だと思うのですが。

山川:確かに表現としては、違和感がありますね。ここまでの説明で分かる通り、現役世代から見れば、それでも恵まれているわけですから。

 気になるのは、このところ国政選挙が毎年のように行われていて、そのたびに、投票率の高いシニアの負担が増えるような政策は、立ち消えになってしまうことです。

 そう考えた場合、団塊の世代こそ一番、人数が多く、政治家にとってみれば、票田となっているわけですから、今回、本当に2割負担を実現できるかどうか……。