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西野:さて、最後の疑問の川柳です。

日米韓 これで連携 うまくいく?

山川:今回、GSOMIAは一応、継続ということになったのですが、韓国は「いつでも破棄できる」と言っています。綱渡りの状態ですね。

日韓はなお問題山積

森本氏:日米韓の3カ国の安全保障上の連携はかなりきちっとしています。問題は日韓です。徴用工、慰安婦、竹島、レーダー照射、旭日旗。何か事があるごとに過去の歴史的な問題が湧き上がってくる。

西野:韓国の動きで、安全保障上、懸念すべきなのは、どのような点ですか。

森本氏:北東アジアで問題が起こるとすれば、まず北朝鮮です。

 私が一番懸念しているのは、韓国と北朝鮮との間に存在するDMZという非武装地帯の動きです。最近、徐々に警備員が減っています。30人くらい入れるポリスボックスみたいなものがあったのですが、全部撤去されています。中に埋めてある地雷も撤去されていて、非武装地帯というより平和地帯化しています。北朝鮮から突入された場合、阻止するのが難しい状態になっているのです。

 それから今、米韓でもう1つ大きな問題が浮上しています。指揮権の移譲問題です。現在は有事になると、在韓米軍の司令官が米韓合同軍の司令官になり、韓国の軍人が副司令官になる決まりになっています。これを将来、入れ替える話が浮上しています。

山川:確か廬武鉉(ノ・ムヒョン)政権時代から交渉をしていて、将来的には指揮権を韓国側に移管することになっています。ただ延び延びになっていて、現在はまだアメリカが持っていますね。

森本氏:文大統領は自分の任期中に必ず移管を実現すると言っています。しかも最近になって、「もっと早期にやろう」という話が浮上しているのです。

山川:確かに兵力だけを見ると、韓国の陸上兵力は49万人ですから、韓国民は少数の米軍に指揮されるのはおかしいと感じるのでしょうね。

森本氏:ただ現実には、在韓米軍がなければ、韓国軍だけではどうにもならない。

山川:対北朝鮮で。

森本氏:はい。在韓米軍は陸軍と空軍しかいません。海軍は日本にいます。だから海域は全部、在日米軍が守っています。

山川:つまりトータルでオペレーションをやろうとすると、米軍が指揮をとらないとうまく機能しないということですか。

森本:そういうことです。