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対象品目が増えることはおそらく、ない

西野:ところで、今回の措置はなぜこのタイミングだったのでしょう。主要20カ国・地域首脳会議(G20サミット)が終わった直後であり、参院選の前ということで、いろんな臆測を呼んでいます。

細川氏:だからこそ、もっと早くやるべきだった。このタイミングだと、色々と思惑があるんじゃないかと受け止められかねません。G20が控えていたことや、徴用工問題の返答を待っていたことで、タイミングが遅れたのかもしれません。

西野:今回は半導体材料の3つを対象にしたわけですけれど、今後、品目が増えていく可能性はありますか。

細川氏:ないと思います。不適切な事案が起こっているのがこの3品目に集中しているということが一つ。それにこの3品目は、日本が世界に対する大供給国なので、輸出管理をきちんとやっていると示す義務があるわけです。

西野:国同士の対立で、負担をこうむるのはいつも企業です。今回の影響をどう見ますか。

細川氏:日韓の間では、これまで簡素化した手続きを前提に販売計画や生産計画を立てていました。個別審査になると手続きに手間や時間がかかるのは事実です。

 ただ、審査には90日程度の時間がかかると言われていますが、これは事実ではありません。90日というのは標準的に定められているだけで、現実にかかっているのは、私の感覚でいえば、4~5週間程度です。

山川:そうすると韓国のサムスン電子やSKハイニックスが、半導体メモリーのDRAMの生産で極端に支障を来すことはない?

韓国だけに負担を課すわけではない

細川氏:ないと思います。最初は輸出する側も手続きに慣れていませんから、相手から誓約書をもらうなど、手続きが煩雑になります。しかし、慣れてくれば、負担は減っていきます。繰り返しになりますが、韓国だけに特別に重い負担を課すわけではなく、他国ではやっていることですから。

西野:米中の通商摩擦が示す通り、国同士の対立は、結局、双方の企業活動にマイナスになります。

細川氏:報復合戦になると、日本企業は次第に事業を展開するうえで韓国は危ない場所だと思い始めるでしょう。そうなると韓国にとってマイナスだと思うのですが。

山川:「雨降って地固まる」という言葉もあります。こうなってしまった以上、今回、日本が「言うべきことは言う」とスタンスを変えたことが、むしろいい結果になることを期待したいですね。

西野:本音同士のぶつかり合いが事態を変えるということですね。私たちも、しっかりと情報をお伝えする努力をしていきたいと思います。

 細川さん、ありがとうございました。

(注:この記事の一部は、BSテレ東「日経プラス10サタデー ニュースの疑問」の番組放送中のコメントなどを入れて、加筆修正しています)

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