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「雪解け」は来るか?

山川:トランプ大統領はイスラエルとサウジアラビアを重視しています。特に支持基盤であるキリスト教右派を意識して、イスラエル寄りの政策をとっています。そうなると、両国と敵対関係にあるイランに対して強硬姿勢を見せるでしょう。

 そう考えると、なかなか仲直りは難しいのではないでしょうか。イランからすれば、オバマ大統領時代に成立した核合意を守っていたのに、大統領が変わったとたん、一方的に破棄されたという思いもある。雪解けの方法はありますか?

孫崎氏:雪解けになる前にイラン問題が暴発しないようにとドイツ、フランス、イギリスなどが今、一生懸命になだめているところです。暴発だけはしてくれるなと。その間に米国の大統領選挙もある。もしかしたら大統領が変わるかもしれない。とにかく今は時間稼ぎ。根本的な解決はなかなか難しい。

西野:恋人がよりを戻すときだって、第三者の意見が重要ですよね。彼にはこんないいところもあったとか、一緒にあんなところにも行ったじゃないのとか。お互い、仲が良かった時代があるわけですから。

山川:米国とイランはずっと犬猿の仲だと思っていましたが、今日のお話を聞いて、少し印象が変わりました。イランには、根本的には米国のことが好きな人もたくさんいると聞いて、何か手段はあるんじゃないかという気が少ししてきました。

西野:日本の国益にもかかわる話なので、日本人として、自分事として考えていくべきだと学びました。孫崎さん、ありがとうございました。

(注:この記事の一部は、BSテレ東「日経プラス10サタデー ニュースの疑問」の番組放送中のコメントなどを入れて、加筆修正しています)

■次週ゲストへの質問を募集します

このコラムは、BSテレ東で毎週土曜朝(9~10時)から放送している番組「日経プラス10サタデー ニュースの疑問」のスピンオフ企画です。テレビ東京アナウンサーの西野志海と日経ビジネス編集委員で番組キャスターの山川龍雄が、とっつきにくい時事ニュースを、専門家の方々に、「そもそも」のところから、分かりやすく解説していただくことを心がけています。

今度の土曜日の放送には、今まさに日経ビジネス電子版の記事で反響を呼んでいる元経産官僚の細川昌彦さんをゲストにお招きし、韓国への輸出規制について、詳しく話を伺う予定です。次週の本コラムにも登場していただきます。

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