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テレビ東京アナウンサー・西野志海と日経ビジネス編集委員・山川龍雄が、世間を騒がせている時事問題をゲストに直撃する動画シリーズ。第28回のテーマはコロナショック「株・為替の先行きは?」。世界の株式市場が新型コロナウイルスの直撃を受け、乱高下している。マーケットアナリストの豊島逸夫氏は「東京オリンピックが延期もしくは中止になったら、日経平均株価は1万8000円台をつける可能性がある」と指摘。ただ、年後半は米中の景気刺激策を先取りしてマーケットは持ち直すと予想する。ドル円レートは当面、日米の金利差縮小などを材料に円高傾向が続くものの、その後は「リスク回避の円高」という教科書通りの動きをするとは限らないと見る。

西野志海(日経プラス10サタデー・キャスター、以下、西野):始まりました。いつもよりオープニングの拍手が多いですね。

山川龍雄(日経プラス10サタデー・メインキャスター、以下、山川):それは当然です。きょうは西野さんが進行役を務める最後の回ですから。

西野:そうなんです。ニューヨークに転勤することになりました。後ほど、ご挨拶させていただきます。

 このコンテンツはBSテレ東で土曜朝9時から放送している「日経プラス10サタデー ニュースの疑問」という番組でお送りしきれなかったことを改めてインターネットで配信するものです。

 今回のテーマはこちら。コロナショック「株・為替の先⾏きは?」

 収録しているのは2月29日土曜日ですが、28日までの1週間は世界中の株価が大幅に下落しました。ダウ工業株30種平均(以下、NYダウ)は前週末比で12.4%も急落し、リーマン・ショック以来の下落幅を記録しています。この先の展開をどう読むべきか。専門家にうかがいます。マーケットアナリストの豊島逸夫さんです。よろしくお願いします。

豊島逸夫氏(豊島&アソシエイツ代表、以下、豊島氏):よろしくお願いします。

山川:最初にお断りしておきます。お話をうかがってから記事や動画を掲載するまでに5日ほど間隔が空きます。こんなとき、株や為替の予想を聞くのは心苦しいのですが……。

豊島氏:いいですよ。何でも思ったことを言います(笑)。

豊島 逸夫(としま・いつお)
豊島&アソシエイツ代表。一橋大学経済学部卒。三菱銀行(現・三菱UFJ銀行)勤務を経てスイス銀行に入行。国際金融業務に配属され外国為替貴金属ディーラーを務める。その後、2011年9月までワールド・ゴールド・カウンシル日本代表。独立後は国際金融、マクロ経済の最新動向を中心に執筆、講演を精力的に続けている。欧米のヘッジファンドや年金基金などの幅広い人脈を生かし、独立系の立場から分かりやすく市場動向を説くことに定評がある。日経電子版マーケット面コラム「豊島逸夫の金のつぶやき」を連載。著書に『金を通して世界を読む』(日本経済新聞出版社)

西野:まず、最初の疑問です。

株急落 世界で何が 起きている

山川:世界地図に、主要国のここ1週間の株価の下落幅を表示しました。2月28日までの1週間で日経平均株価も約10%下げましたが、欧米はもっと下がっています。アメリカ、ドイツが12%、イタリアが11%と下げ幅がきつかった。一体何が起きているのでしょう。

豊島氏:一言で言えば、コロナショック。とりわけアメリカで感染経路が不明な陽性者が確認されたことが大きかった。アフリカ大陸や南米に感染が広がったことも、不透明感が高まる要因となりました。