山川:川柳にあった疑問。「日本にプラスか、マイナスか」についてはどうですか。

クラフト氏:どの大統領が日本にとってプラスかというよりも、日本の総理次第ではないでしょうか。

 そもそもトランプ氏が、安倍総理と良い関係を築いているのではありません。安倍総理が、トランプ氏と関係を築いているんです。相性もありますが、それ相応に気を使っていますから。

山川:大統領に決まったときに、直接会いに行くのも早かったですよね。

クラフト氏:アメリカの大統領に誰がなろうとも、日本の総理が良い関係を築ける人でなければなりません。

山川:対中国政策はどうですか。トランプ大統領は中国に対しては厳しい姿勢で臨んでいます。ただこの点については、共和党も民主党もなく、今は一枚岩ともいわれます。

 安全保障については、トランプ大統領は中東が中心ですけれど、米軍の撤退・縮小を進めようとしています。中東で引かせた分を東アジアに振り向けるのか、それともアジアからも撤退・縮小させる意向なのかは不透明ですが、いずれにせよ日本としては、日米安保を重視してくれる大統領かどうかが気になります。

クラフト氏:ひとつ言えば、過去に「蜜月関係」と言われた日米首脳の組み合わせは、いずれも共和党の大統領のときです。民主党のケースはほとんど記憶にない。

山川:この写真を見ると懐かしいですね。確かにレーガン大統領と中曽根康弘首相の「ロン・ヤス」関係、ブッシュ大統領と小泉純一郎首相の蜜月関係、そして安倍総理とトランプ大統領と、いずれも共和党大統領のときですね。

クラフト氏:共和党は昔からどちらかと言えば親日、民主党は親中です。民主党の大統領が誕生した場合、それが誰であっても、日本とそれほど親密な関係になるとは思えません。

 安全保障面では、民主党政権の場合、中国に対してあまり強硬な姿勢はとらないでしょう。オバマ政権が典型です。

山川:ただ、対中強硬論については、民主党の方がむしろ強いという意見もあります。とりわけ自由や人権問題については、民主党のリーダーの方が厳しく臨むのではないでしょうか。

クラフト氏:オバマ政権のときがまさしくそうですが、言葉では人権問題を批判しても、行動は起こさない。トランプ大統領のように中国を動かすために関税をかけるといったことはしないでしょう。

山川:いい悪いは別にして、トランプ大統領のような行動力はないと。

クラフト氏:やり方はめちゃくちゃですが、公約を守ろうとする実行力はさすがです。褒めないといけない(笑)。

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