西野志海(日経プラス10サタデー・キャスター、以下、西野):このコンテンツは、BSテレ東で毎週土曜日朝9時から放送している「日経プラス10サタデー ニュースの疑問」の中でお伝えし切れなかった内容を、改めてインターネットの記事や動画でお届けしようというものです。今回のテーマはこちら。
拡大する新型肺炎「経済的影響は?」
新型コロナウイルスによる肺炎は、感染者数も死者数も日々増えています。経済に与える影響も気になりますね。
山川龍雄(日経プラス10サタデー・メインキャスター、以下、山川):人命最優先で、この段階で経済の話をするのは不謹慎かもしれませんが、こちらもリスクに備える必要がありそうです。
西野:お話を伺うのは、第一生経済研究所首席エコノミストの永濱利廣さんです。よろしくお願いします。
永濱利廣氏(第一生命経済研究所首席エコノミスト、以下、永濱氏):よろしくお願いします。

1971年栃木県生まれ。95年早稲田大学理工学部工業経営学科卒業後、第一生命保険入社。2005年3月東京大学大学院経済学研究科修士課程修了。日本経済研究センター出向を経て第一生命経済研究所経済調査部。16年から現職。跡見学園女子大非常勤講師。著書に『エコノミストの父が、子どもたちにこれだけは教えておきたい大切なお金の話』(ワニ・プラス)、『日本経済 黄金期前夜』(東洋経済新報社)など。
西野:いつも経済リポートを拝読しているのですが、今回も新型肺炎の影響に関する試算をいち早く出されました。
山川:確かに大きなニュースがあると永濱さんが最初にリポートを出す印象があります。いつも早いですよね。
永濱氏:エコノミストを20年くらいやっていると、比較する対象が、蓄積されていきます。今回も重症急性呼吸器症候群(SARS)の時のリポートをベースにしているので、早くできるんですよ。
西野:私なら慎重を期して、他の人のリポートを見てから出したいのですが……(笑)。
永濱氏:こんなときは、最初に出さないと意味がないんですよ(笑)。
山川:最初に出すからこそメディアでも紹介され、注目されるわけですね。
西野:では、まずはこちらの疑問です。
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