テレビ東京アナウンサー・西野志海と日経ビジネス編集委員・山川龍雄が、世間を騒がせている時事問題をゲストに直撃する動画シリーズ。第25回のテーマは、中国・習近平(シー・ジンピン)主席来日「国賓扱いは正しいか」。佐藤正久・前外務副大臣は、尖閣諸島の領海侵入や日本人の拘束など日中関係に刺さる「4つのトゲ」を抜くか、小さくする努力が必要と指摘。天安門事件で欧米に制裁をかけられたときも、中国は日本に接近し、当時の天皇陛下の訪中につなげた経緯がある。国賓級の扱いによって、再び天皇の政治利用につながらないかと警戒する。4つのトゲの中でも解決しやすいと考えられるのが、原発事故後の食品・飼料の輸入規制問題。「中国が規制を解除すれば、韓国、香港、台湾にも好影響を与える。突破口になる」と期待を寄せる。

西野志海(日経プラス10サタデー・キャスター、以下、西野):このコンテンツは、BSテレ東で毎週土曜日朝9時から放送している「日経プラス10サタデー ニュースの疑問」の中でお伝えし切れなかった内容を、改めてインターネットの記事や動画でお届けしようというものです。今回のテーマはこちら。

 中国・習近平国家主席来日「国賓扱いは正しいか」

 賛否両論、いろんな議論が出ていますね。

山川龍雄(日経プラス10サタデー・メインキャスター、以下、山川):そうですね。今日は国賓来日については「慎重であるべきだ」という立場の人に、来ていただきました。

西野:参議院議員の佐藤正久さんです。安全保障の専門家で「ヒゲの隊長」のニックネームでも知られています。

 実際にお会いすると、本当に立派なおひげですね。

<span class="fontBold">佐藤正久(さとう・まさひさ)</span><br>1960年福島県生まれ。防衛大学校卒業後、陸上自衛隊に入隊。外務省アジア局出向、国連ゴラン高原派遣輸送隊初代隊長。米陸軍指揮幕僚大学卒業後、イラク先遣隊長・復興支援初代隊長などを経て、2007年に参議院議員選挙で初当選。2016年外交防衛委員長、2017年外務副大臣。19年7月、参院挙で3回目の当選。著書に『イラク自衛隊「戦闘記」』(講談社)、『高校生にも読んでほしい海の安全保障の授業』(ワニブックス)など。
佐藤正久(さとう・まさひさ)
1960年福島県生まれ。防衛大学校卒業後、陸上自衛隊に入隊。外務省アジア局出向、国連ゴラン高原派遣輸送隊初代隊長。米陸軍指揮幕僚大学卒業後、イラク先遣隊長・復興支援初代隊長などを経て、2007年に参議院議員選挙で初当選。2016年外交防衛委員長、2017年外務副大臣。19年7月、参院挙で3回目の当選。著書に『イラク自衛隊「戦闘記」』(講談社)、『高校生にも読んでほしい海の安全保障の授業』(ワニブックス)など。

佐藤正久氏(参議院議員・前外務副大臣、以下、佐藤氏):これは以前、イラクに行ったときに伸ばしたんです。中東なので、第一印象のつかみとしてあった方がいいと判断して。

西野:今もそういう狙いが?

佐藤氏:日本に帰ってきてそろうかと思ったら、イラクから結構お客さんが来る。私のひげを見ると安心するんですよ。佐藤はまだイラクを忘れていないと(笑)。

山川:それなくなってしまった。

佐藤氏:そうなんです。国会議員の先輩からは「おまえのひげは国有財産だ。俺が許可するまでは、そのままにしておけ」と(笑)。

山川:今やトレードマークになっていますからね。

西野:最初の質問から深い答えが返って参りましたが(笑)、まずはこちらの疑問です。