セクハラだけじゃない!SOGIハラって?

ハラスメントというと、セクハラ(セクシュアル・ハラスメント)がまず思い浮かびますが、現在は注意を向けるべき範囲が広がっているようですね。

白河:セクハラといても「SOGIハラ」「就活ハラスメント」などと様々な問題があります。

 またセクハラと並んで現在、職場で問題となっているのは「パワハラ(パワーハラスメント)」。これは“古くて新しい問題”ですね。ほかにも、カネカ炎上でクローズアップされた「パタハラ」「マタハラ」「モラハラ」「ケアハラ」など多岐にわたっています。

 一例を、紹介しましょう。いずれも説明内容は、「#WeTooJapan」に掲載されているものです(以下、引用)。

■セクハラ:職場において行われる性的な言動に対する労働者の対応によりその労働条件について不利益を受けたり、性的な言動により就業環境が害されること。(均等法「事業主が職場における性的な言動に起因する問題に関して雇用管理上講ずべき措置についての指針」より)

■パワハラ:同じ職場で働く者に対して、職務上の地位や人間関係などの職場内での優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて、精神的・身体的苦痛を与える又は職場環境を悪化させる行為。(「職場のいじめ・嫌がらせ問題に関する円卓会議ワーキング・グループ」提言より)

■マタハラ:(妊娠・出産に関するハラスメント)妊娠・出産したこと、妊娠・出産のための制度を利用したこと等に関して、上司・同僚が就業環境を害する言動を行うこと。例えば、妊娠出産にあたって、「仕事続けるの?」「やめればいいのに」「迷惑だよね」などの心無い言葉を言ったり、仕事をさせない、あるいは過大な仕事を押し付けたりするなどの行為。(均等法「事業主が職場における妊娠、出産等に関する言動に起因する問題に関して雇用管理上講ずべき措置についての指針」より)

■SOGIハラ:好きになる相手の性別(性的指向:Sexual Orientation)や自分がどの性別かという認識(性自認:Gender Identity)について、差別的な言動や嘲笑、いじめや暴力などの精神的・肉体的な嫌がらせを受けること。また、望まない性別での生活を強要されたり、SOGIを理由とした採用拒否・異動・解雇を受けるなど、社会生活上の不利益を被ること。 本人の了承なくSOGIを第三者に伝えること(アウティング)も含まれる。

■ケアハラ:(育児休業・介護休業に関するハラスメント)育児や介護のための制度を利用したこと等に関して、上司・同僚が就業環境を害する言動を行うこと。例えば、育児や介護をはじめとする家族的責任に関連して、「もう帰るの?」「そういう人は戦力にならないから」「いつからちゃんと働けるの」などの心無い言葉を言ったり、仕事をさせない、あるいは過大な仕事を押し付けたりするなどの行為。(育児介護休業法「子の養育又は家族の介護を行い、又は行うこととなる労働者の職業生活と家庭生活との両立が図られるようにするために事業主が講ずべき措置に関する指針」より)

白河:世代間の価値観の違いも大きく影響しています。

 終身雇用というご褒美(ほうび)と引き換えに、会社の言うまま従ってきた世代と、終身雇用を疑い、「自分の人生は自分で守るしかない」と考える世代では、同じことが身に起きた時の受け止め方がまるで違います。

 より敏感にハラスメントを受け止める世代が声を挙げ始めたことで、これまで隠されてきた問題がどんどんと可視化されている、とも言えるでしょう。

「セクシャル・ハラスメント」が「新語・流行語大賞」にノミネートされたのは1989年、平成元年です。平成という一つの時代、30年を通過してなお、この問題が解決できていないことに愕然(がくぜん)とします。それだけ軽く扱い、企業も真剣に策を講じてこなかったことが、問題を肥大化させているのだとも思います。

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