合従軍の戦いで分かる将軍たちのずばぬけた個性

『キングダム』では多様な個性の将軍が登場しますし、中には野盗出身の将軍・桓騎(かんき)のように残虐な行為に及ぶリーダーもいます。辻さんがパーソナリティーを見極めて「この将軍はいい」と思うのは誰でしょう。

:人間は「このボスに付いていって勝てるのか」を見ています。自分の貴重な時間を使って本当に大丈夫なのか、と。

 その点、桓騎は、やっていることは確かに酷いのだけれど、すごい手を編み出して、必ず戦争に勝ちますよね。この人のために仕えたいと思わせる人間的な魅力もある。それでリーダーシップを獲得しているんです。

 ほかにも、秦国が周辺6カ国から一斉に攻め込まれる合従軍の戦いでは、それぞれの将軍が自身の個性と知恵を生かして戦っています。

 例えば合従軍の戦いで大抜擢された将軍の蒙武(もうぶ)は「武力」で最大限の力を引き出しますし、生来の勘で戦局を嗅ぎ分ける本能型将軍の麃公(ひょうこう)は、厳しい局面でも最後まで第一線で戦い続けました。

 蒙武の父であり、戦争の重みを知る蒙驁(もうごう)はどしんと構えていて、知略に長けた王翦(おうせん)は、一度逃げたと勘違いさせて敵を欺き、その後でだまし討ちをしたりする。

 それぞれの個性と戦略が生き生きと描かれていますし、あの姿はうちの会社にも似ています。マネーフォワードも本当に多様なリーダーたちが集まっていますから。

 例えば役員陣で言うと、これまでCFO(最高財務責任者)で今はコーポレートディベロップメント担当取締役の金坂直哉はまさにファイナンスのプロですし、取締役管理本部長の坂裕和は弁護士でとにかく守りに強い。取締役CISO(最高情報セキュリティー責任者)の市川貴志は、セキュリティー面で抜群のスキルを持っているし、取締役CTO(最高技術責任者)の中出匠哉は結構、「行くぞー」といって仲間を盛り上げるタイプです。取締役マネーフォワードFintech研究所長の瀧俊雄も独特のキャラクターでマイペースですよね(笑)。

 それぞれに個性と強みがあって、それを生かして日々、戦ってくれている。

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