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「戦わずして勝つ」を将軍・桓騎から学ぶ

森山:組織を率いるトップに戦略がなければ、兵たちはつらい状況に追いやられます。例えば『キングダム』の中で、信が率いる飛信隊(ひしんたい)の兵たちは、ぼろぼろになって死体の下に隠れて逃げたりもしました。一方できちんと戦略が練られていれば、心理戦で敵の将軍の戦意を喪失させ、悠々と敵が占拠していた丘を取ることもできる。そんなふうに桓騎軍は戦争に勝っているんです。

 いかに、戦わずして勝つか。これは経営者にとっても非常に大切なことでしょう。そして僕がこれから挑戦しようとしていることに必要なのも、その視点です。

 ウエディング業界は大きな過渡期にあります。現在、日本国内にはウエディング会社が3000社くらいありますが、これらの多くが今、事業承継に直面しているんです。それぞれの企業は赤字ではないけれど、後継者不在で経営が続けられなくなっている。その上、資金的な余裕もなくて、会場の改装や人材の採用ができなくなっている。まさに再編の時期を迎えているんです。

 大きな再編に直面した業界で、僕たちのような新興勢力がどう動くのか。

 僕のところには、日本各地の結婚式場から買ってほしいというオファーが日々来ていますし、逆にCRAZYを買いたいという提案もあったりします。その中で、どう戦略を練るのか。桓騎のような圧倒的な冷静さにこそ、経営のヒントはたくさんあるはずです。

 僕たちの「CRAZY WEDDING」というブランドをいかに生かして戦うのか。

 うちは会社の規模こそ小さいけれど、ブランド力はとても高い。ですから旗だけ掲げて、「大軍がいるぞ」と敵に誤解を与えて警戒させる戦い方だってできるはずです。実際、桓騎は『キングダム』の中でこんな色々な手を教えてくれるんです。

 そして、今の知名度を生かしながら、これから本気で売上高100億円企業を目指してアクセルを踏むつもりです。

 きっと売上高100億円企業になった時には、社員が300人弱、パートやアルバイトを含めると1000人以上の組織にはなっているはずです。これでようやく千人将。下僕出身で出世した秦国の将軍、郭備(かくび)くらいになるわけです。まだまだ主人公の信のレベルには及びませんね。