「相対的貧困層」は若者、老人、ひとり親の家庭に多い
まず、相対的貧困層とはどのような人たちが多いかを調べてみます。
貧困に関する研究の第一人者である阿部彩先生の「貧困統計ホームページ」に、詳細な分析結果が掲載されています。
この結果から、主に10代後半~20代前半の若者と70代以上の高齢者の相対的貧困率が高いと分かります。70代後半の女性の4人に1人が相対的貧困というのは、なかなか衝撃的な結果です。
少し違った角度で見てみましょう。20~64歳における世帯構造別・男女別の相対的貧困率は以下の通りです。
母子・父子家庭を意味する「ひとり親と未婚子のみ」の相対的貧困率が他世帯構造と比べて高いと分かります。もちろん、その家庭で暮らす子どもも「相対的貧困」に含まれます。
子どもの貧困率(子ども全体に占める貧困線に満たない子どもの割合)は「平成28年国民生活基礎調査」によると13.9%、実に7人に1人の子どもが貧困だと分かりました。ひとり親の場合、貧困率は50%を超えます。
10代後半~20代前半の若者、70代以上の老人、そして母子・父子家庭(子ども含む)。この3つの層に、相対的貧困が多くいると言えるでしょう。
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