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世界で始まった「未活用労働」の指標化

 第19回国際労働統計家会議では、前述した反省を踏まえ、就業・失業統計をより充実させるために「未活用労働」という指標が新たに定義され、より包括的に労働力を計測しようという試みが世界各地で始まりました。下図がその新たな計測範囲です。

  • A…短時間就業者の中で追加的な就業を希望し実際それが可能な者
  • C…今すぐではなく2週間以内に就業できる者と、1カ月以内に求職活動は行っていないがすぐ就業できる者の合算

 要は「就業者の中に隠れている“働き足りない者”」と「非労働力の中に隠れている“すぐではないが近いうちに働きたい者”や“本当は働きたい者”」に光を当てようという試みです。

 労働力調査平成30年平均の結果に、未活用労働の計測結果が公表されました。日本の他に、同じように比較可能な国々の結果が並びます。

主要国の未活用労働指標内訳

 日本は他の国と比べて失業者(B)だけでなく、追加就労希望就業者(A)や潜在労働力(C)の割合においても低い結果となりました。日本は労働力供給の余力が諸外国に比べて小さいという見方ができそうです。